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「2050年8割減、電力業界はゼロ」提言

 地球温暖化対策に関する環境省の有識者会議(座長=大西隆・日本学術会議会長)は30日、2050年までに温室効果ガスの排出を8割減らすとする政府の長期目標について、電力部門からの排出量をほぼゼロにすることなどを盛り込んだ提言書をまとめた。国内では、東京電力福島第1原発事故以降、二酸化炭素(CO2)を多く排出する石炭火力発電所の新設計画が相次いでおり、化石燃料への依存を強める電力業界をけん制する狙いがある。

 電力各社は、4月の電力小売り全面自由化を見据え、天然ガスなどよりもコストが安い石炭火力発電所の計画を各地で進めている。これに対し、環境省は環境影響評価(アセスメント)法に基づき、建設計画を認めないとする意見書を昨年1年間で計5件、経済産業省に提出している。

 提言書は、電力部門の温室効果ガス排出量が全体の4割を占める現状を踏まえたうえで「化石燃料への依存を限界まで減らす必要がある」と強調。そのためには、石炭など化石燃料に税金をかける「炭素税」の導入によって、コスト面の優位性を引き下げるとともに、再生可能エネルギーなどの非化石燃料へ切り替えることも求めた。

 国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」では、産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑えるとともに、「1.5度未満」についても努力するとの目標を掲げた。これを受け、日本は温室効果ガスの削減目標として「30年までに13年比26%減」を国際公約し、50年までの目標として80%減らすことも閣議決定している。【渡辺諒】

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