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3号機が再稼働 3年11カ月ぶり

蒸気を上げる関西電力高浜原発3号機(左)=福井県高浜町の関西電力高浜原発で2016年1月29日午後2時38分、高橋一隆撮影

新規制基準で川内原発1、2号機に次いで3基目

 関西電力は29日、福井県高浜町の高浜原発3号機(出力87万キロワット)を3年11カ月ぶりに稼働させた。関電管内の原発稼働は、2013年9月に大飯原発4号機が停止して以来、2年4カ月ぶり。原子力規制委員会の新規制基準に適合した原発としては、鹿児島県の九州電力川内(せんだい)原発1、2号機に次いで3基目で、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使う初の「プルサーマル発電」となる。

     29日午後5時、作業員が核分裂を抑えている制御棒を炉心から抜く操作を行い、原子炉を起動させた。30日午前6時ごろには核分裂反応が安定する「臨界」に達する見通しという。2月1日に発送電を開始し、同月下旬に営業運転に入る予定。また、高浜4号機についても、31日午後4時ごろに核燃料の装着を始める。4号機は2月下旬に再稼働させ、3月下旬に営業運転入りさせる方針だ。

     関電の八木誠社長は29日、大阪市内で記者会見し、高浜3号機の再稼働について「引き続き安全を最優先に作業を進めたい」と語った。その上で「(関電の)事業基盤と原子力事業の再生へ一歩前進した」と意義を強調した。

     高浜3号機に続き、4号機も再稼働が見込まれることから、関電は今春にも電気料金を数%引き下げる方針だ。4月からの電力小売り全面自由化に対応した使用量が多い家庭向けなどの割安プランも拡充する。関電の業績は昨春の電気料金再値上げと原油安に伴う火力発電燃料費の低下を背景に回復。高浜再稼働による収支改善も加わり、2016年3月期は連結最終(当期)損益が1500億円の黒字(前期は1483億円の赤字)と5期ぶりの黒字決算となる見通し。利益還元による電力料金値下げを急ぎ、自由化に伴う顧客流出を防ぎたい考えだ。

     一方、規制委は東京電力福島第1原発事故の反省を踏まえ、原子力災害対策指針を改定し、避難計画の対象範囲を原発から半径30キロ圏に拡大した。高浜の30キロ圏には京都府や滋賀県も含まれる。計画は昨年12月に了承されたが、広域避難訓練は実施されておらず、今後の課題となりそうだ。

     高浜原発3、4号機は15年2月、新規制基準に合格。しかし同年4月、福井地裁が運転差し止めの仮処分決定を出した。再稼働できない状態が続くなか、同年12月、福井県の西川一誠知事が再稼働同意を表明。2日後に福井地裁が仮処分を取り消し、再稼働が可能になった。【畠山哲郎、古屋敷尚子】

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