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雪に不慣れ 備えに課題残す

災害派遣で唐津市相知町に出動した陸上自衛隊から給水を受ける住民=佐賀県唐津市で2016年1月26日、原田哲郎撮影

 佐賀県内を襲った記録的な寒波と大雪から約1週間。これまでに全県の1割以上の世帯が断水を経験し、31日も一部で影響が残る。高速道の通行止めやJRのダイヤの乱れも3日以上にわたった。広がり長引いた影響は、県内の備えの課題を浮かび上がらせた。【石井尚、岩崎邦宏、松尾雅也】

断水 空き家の存在も影落とす

 断水は25日以降本格化。時間を区切った計画断水を含めると6市4町の延べ約3万2600世帯に上り、県内全約30万世帯の1割以上が断水を経験した計算だ。29日までにほぼ収束したが、佐賀市大和町の約6000世帯は30日夜から翌朝も計画断水が決まった。

 主な原因は、凍結による水道管破裂が続出、氷が溶けるとそこから漏れ、配水池の水量が急減したことだった。家庭に接続する配管が屋外に露出するなど、寒冷地でない県内の対策の不十分さが拡大を招いた。

 空き家の存在も影を落とした。被害の大きかった伊万里市では、住民から通報が得られない空き家の漏水場所の把握に時間を要し、担当者は「今回の断水は規模が違った。修復の遅れもあったと思う」と話す。佐賀市大和町でも空き家からの漏水が約20件あった。

高速道 除雪追いつかず

 県内の高速道路は24日に長崎道の全線が通行止めになり、最後に佐賀大和IC−嬉野IC間が解除されて全通したのは27日午後1時半。この間、並走する国道3号や34号では渋滞が発生した。

 西日本高速道路九州支社は「記録的降雪で除雪が追いつかなかった」と言う。九州では降雪の翌日には溶けることが多いが、今回は断続的に降り続き作業が難航。やんだ後も橋上や路肩に大量に雪が残り、安全確保ができなかったという。

 さらに九州のドライバーは雪に不慣れで冬用タイヤやチェーンを持つ人が少なく、「冬用タイヤ規制」での解除ができなかった。九州でタイヤ規制が導入されているのは長崎バイパスと大分道の一部のみだ。同支社は「今後は警察とも協議し、早期解除に努力したい」というが具体策はまだ浮かんでいない。

JR ラッセル車なく人力で

 県内のJR長崎・佐世保線は24日昼ごろから線路やポイントが雪に覆われ、運休や遅れが相次いだ。ダイヤは大幅に乱れ、影響は26日まで続いた。

 特に24日は特急が肥前山口駅で止まり、乗客約20人が車内で一夜を明かした。有田駅でも特急が約8時間足止めされた後、佐世保駅に引き返し、約100人が翌朝まで車内にとどまるなど、雪に不慣れな九州の鉄路の弱さが露呈した。

 JR九州によると、九州内にはラッセル車は備えておらず、作業員が人海戦術でレールを掘り出さなければならないという。JR九州広報室は「復旧には全力を尽くしたがこういう結果となった。お客様にご迷惑をおかけしたことは申し訳ない」としている。

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