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難民抑制策 暴行事件後、流入反発の世論拡大

 【ベルリン中西啓介】昨年大みそかのケルン集団暴行事件以降、中東などからの難民流入に反発する世論が拡大するドイツで、受け入れを進めてきたメルケル首相が相次いで流入抑制策を打ち出している。一方で国内の難民収容施設が攻撃される事件が発生し、極右によるテロの恐れが現実味を帯びてきた。

     ドイツの与党保守派では、難民受け入れ上限の設定や国境閉鎖などの即効策を求める声が拡大している。このためメルケル氏も30日の党支部大会で、「シリアに平和がもたらされ、イラクで過激派組織『イスラム国』(IS)を破れば、難民は故郷に帰るだろう」と言明。1990年代の旧ユーゴスラビア紛争終結後、難民の7割が帰国した例を挙げ、受け入れ政策への理解を求めた。

     メルケル氏は28日の与党3党党首会談で、ケルンの事件で容疑者の出身国として挙がったモロッコ、アルジェリア、チュニジアの3カ国を「安全な送り出し国」に指定し、送還の迅速化を目指すことに合意した。また、難民条約の適用対象外ながら、身の危険などから滞在許可が出された人については、2年間家族を呼び寄せることを禁止することでも合意。急速な流入増に歯止めをかける目的で、近く関連法案が閣議決定される。

     また27日には、犯罪を起こした難民を送還しやすくする法改正案を閣議決定した。議会承認を経て成立すれば、殺人や傷害、性的暴行などで禁錮1年以上の判決を受けた難民申請者は、執行猶予の有無に関わらず原則強制送還できるようになる。これまでは禁錮2年以上が対象だった。

     一方で難民104人が滞在する南部バーデン・ビュルテンベルク州の一時収容施設に29日未明、手りゅう弾が投げ込まれた。爆発は起こらず、けが人も出なかったが、独メディアは「難民への暴力が新たな局面を迎えた」と報じている。

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