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「ゲノム編集」承認 英研究所

顕微鏡を見ながら受精卵を扱う医療関係者=五味香織撮影

 英フランシス・クリック研究所は1日、遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術をヒトの受精卵に用いる基礎研究の実施について、英政府の直轄機関「ヒト受精・胚機構(HFEA)」の承認を受けたと発表した。ヒト受精卵の遺伝子改変を巡っては、昨年4月に中国の研究チームが病気の受精卵を使った成果を報告している。正常な受精卵を使う研究が認められたのは初めてとみられる。

     今回の基礎研究は、不妊治療患者から体外受精で余った受精卵の提供を受けて実施する。ヒト受精卵の正常な発育に必要な遺伝子を調べ、不妊治療の成功率を上げることが目的。遺伝子改変した受精卵は7日間観察し、子宮には戻さない。倫理審査を経て数カ月以内に開始されるという。

     ゲノム編集は、酵素を使って狙った遺伝子を自在に改変する技術。従来の技術より簡便で安価なため、幅広い分野で急速に利用が広がっている。米英中の学術団体が昨年12月、米ワシントンで国際会議を開き、ヒトの受精卵や卵子、精子に対するゲノム編集について、子宮に戻さない基礎研究に限り認めるとの声明をまとめた。

     石井哲也・北海道大教授は「英国がヒト受精卵の遺伝子改変の基礎研究にお墨付きを与えた点で興味深く、今後、世界でも同様の研究の申請が増えると予想される。一方、日本には法規制がなく、規制の方向性や同様の基礎研究の意義について国民的議論を急ぐ必要がある」と話す。【須田桃子】

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