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総統と立法院を掌握 民進党過半数の議会始まる

 【香港・鈴木玲子】台湾立法院(国会、定数113)は1日、1月16日の選挙で当選した新たな顔ぶれの立法委員(国会議員)が初登院し、新会期が始まった。民進党が初めて単独過半数の68議席(改選前40議席)を確保しており、立法院長(国会議長)に民進党元秘書長(幹事長)の蘇嘉全氏(59)が投票で選出された。国民党は1928年の立法院創設以来、独占してきた院長ポストを初めて手放した。

     前院長は民進党の陳水扁政権(2000〜08年)を含め、99年から17年間、国民党の王金平氏が務めてきた。投票では、野党に転落した国民党の頼士葆氏らも立候補したが、蘇氏は、民進党68人、新政党「時代力量」の5人、無所属1人の計74票を集めた。副院長(国会副議長)には民進党の蔡其昌氏(46)が選ばれた。

     立法院は陳政権時代でも国民党など野党が多数を占めていた。民進党は総統と立法院の両方を掌握し、初めて「完全執政」を担うことになる。

     台湾では前回12年の総統選から投票日を従来の3月から1月に前倒しした。前回は馬英九総統の再選で政権交代はなかった。今回は民進党の蔡英文主席が当選したが、総統就任は5月20日で、引き継ぎ期間が過去最長となる。この間、国民党の馬政権と、民進党が主導権を握る立法院の「ねじれ」関係が生じ、行政の停滞や混乱が起きる可能性がある。

     1日には、馬総統が任命した張善政行政院長(首相)率いる新内閣も発足した。政権移行を前に閣僚級の交代は小幅にとどまった。

     立法院長に選出された蘇氏は「人民の負託を忘れず、しっかりと取り組んでいく」と決意を語り、委員会の機能強化など立法院の改革を進める考えを示した。正副院長に就いた蘇、蔡の両氏は「院長の中立化」を重んじる蔡主席の方針に伴い、全ての党職を退いた。

    蘇嘉全氏

     1956年、南部・屏東県生まれ。立法委員、屏東県長、内政部長(内相)、行政院(内閣)農業委員会主任委員(農相)、民進党秘書長(幹事長)などを歴任。2012年の総統選では同党の蔡英文主席とペアを組んで副総統候補として出馬したが、国民党の馬英九氏、呉敦義氏のペアに敗れた。

    占拠メンバー初登院

     【香港・鈴木玲子】1日に開会した台湾の立法院には、新政党「時代力量」の立法委員5人も初登院した。2年前の学生運動で占拠した議場に、今度は立法委員として入場。台湾を主体と捉える「台湾意識」が社会に広がる中で生まれた時代力量の政界進出は、新勢力の台頭を象徴した。

     2014年春の学生運動では、馬英九政権が中国と締結した経済協定が立法院で承認されるのを阻止しようと学生らが議場を占拠し、大規模な抗議デモに発展した。この運動を機に「公民意識」も強まり、今年1月の立法院選には政治改革を目指して結党した新たな勢力が挑んだ。

     時代力量は、学生運動で理論的指導者だった中央研究院の元研究員、黄国昌氏(42)が主席を務め、党員の多くが運動に参加した経験を持つ。初挑戦した選挙では、若者や中間層の支持を集めて5人が当選。民進党、国民党に次ぐ第3党に躍り出た。

     初登院した5人はスーツに身を包み、議場で手を振ってあいさつした。登院前、黄氏は「かつて多くの友と議場を占拠したのは、代議士が有権者の願いに背いたからだ。国会を改革させたい気持ちは今も変わっていない。議事運営の透明化などを図り、人々の期待に応えたい」と語った。

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