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鴻海が買収へ…6000億円超拠出 最終調整

シャープ本社=大阪市阿倍野区で2016年1月30日、三浦博之撮影

 シャープが電子機器受託製造大手、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れ、同社傘下で再建を図る方向で最終調整していることが4日分かった。実現すればシャープは鴻海に事実上買収されることになる。同日午前の取締役会で方向性を固めた。午後に高橋興三社長が記者会見して説明する。

 鴻海はシャープ本体への出資や今後の成長投資のための資金などに総額6000億円超を拠出する提案をしていた。事業売却はせず、「シャープ」ブランドも維持。社員の雇用も確保する方向と見られる。

 シャープはこれまで、官民ファンドの産業革新機構による出資案(約3000億円)の受け入れを軸に検討していたが、鴻海が機構案を大幅に上回る好条件を示したため、方針を変更した。ただ、革新機構との協議も打ち切らない。

 鴻海は高級スマホで定評のある米アップルの組み立てを受託しているが、液晶パネルなどの基幹部品は外部企業から購入している。基幹部品を直接手掛ける企業になるのが悲願で、シャープの液晶技術を高く評価し、技術を手に入れるためには高額出資もいとわない構えだ。

 シャープは主力の液晶事業の不振などで経営危機に陥り、2016年3月期も営業赤字に陥る恐れが出ている。このため、定評のある液晶技術を武器に外部からの支援を仰ぐ方針を固めている。鴻海や革新機構から出資の打診を受けており、1月30日には鴻海の郭台銘会長と革新機構の谷山浩一郎執行役員がそれぞれシャープ本社を訪れ、最終案を説明していた。

 シャープは1969年に液晶技術の研究開発に着手し、2000年代に液晶テレビの普及に大きく貢献。現在は、スマートフォン(多機能携帯電話)に使われる中小型液晶パネルの分野で、ジャパンディスプレイや韓国・LGディスプレイと並ぶ世界3大メーカーの一角を占める。節電性能に優れた独自液晶「IGZO(イグゾー)」の技術を持つ。【宇都宮裕一】

◇シャープ

 大阪市に本社を置く総合家電メーカー。シャープペンシルや国産初のラジオなど独自性の高い商品で事業を拡大。液晶テレビの将来性にいち早く注目し「アクオス」ブランドで世界のテレビ業界を席巻したが、2008年のリーマン・ショック後の家電不況で経営が悪化した。15年3月期の連結売上高は2兆7862億円、連結最終(当期)損益は2223億円の赤字だった。

◇鴻海精密工業

 台湾に本社を置く電子機器受託製造の世界最大手で、郭台銘会長が1974年に設立した。各国から電子部品を仕入れ、安価に製品を組み立てる手法で成長。日米の大手電機から、スマートフォンやテレビ、ゲーム機などの生産を受託している。2014年12月期の連結売上高は約15兆円、連結最終(当期)利益は約4600億円に上る。

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