【台北・鈴木玲子】中国共産党に批判的な書籍を扱っていた香港の書店「銅鑼湾書店」の関係者5人が失踪した事件で、所在が不明だった3人が中国本土で当局に拘束されていることが分かった。香港警察が4日夜、中国広東省の公安当局から3人に関する通知を受けたと発表した。これで5人全員が中国本土にいることが判明した。
通知があったのは、親会社株主で社長の呂波、親会社業務担当の張志平、書店の店長、林栄基の3氏。公安当局は「中国本土で違法な犯罪活動に従事したため、刑事的措置をとって捜査している」と強調。「桂」という人物の事件に関与したとしている。
3人は昨年10月に中国本土か香港で失踪したとみられている。3人が失踪する前、親会社の大株主、桂民海氏がタイで失踪。その後、中国当局が拘束を発表していた。