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政府「国内に被害ない」 沖縄上空を通過

北朝鮮のミサイル発射について記者会見する中谷元防衛相=東京都新宿区で2016年2月7日午後0時42分、長谷川直亮撮影
北朝鮮が発射したミサイルの落下海域

日本政府、破壊措置は行わず

 政府は7日、北朝鮮が午前9時31分(日本時間)ごろ、同国西岸から南方向に「人工衛星」と称するミサイルを発射したと発表した。事実上の長距離弾道ミサイルを北西部の東倉里(トンチャンリ)から発射したとみている。ミサイルの一部は発射から約10分後に沖縄県上空を通過し、地球の周回軌道に達した可能性がある。政府は日本領域に落下する恐れはないと判断して破壊措置は行わなかった。国内に被害はないとしている。

 政府発表によると、ミサイルは発射後、五つに分離した。一つが午前9時37分ごろ、朝鮮半島の西約150キロの黄海、二つが同9時39分ごろ、朝鮮半島の南西約250キロの東シナ海に落下した。いずれも予告落下海域内だった。残りの二つが沖縄県上空を通過。そのうち一つは同9時45分ごろ、予告落下海域外の高知県足摺岬の南約2000キロの太平洋上に落下し、もう一つは南方向へ飛行を継続した。

 中谷元(げん)防衛相は7日の記者会見で「前回(2012年12月)発射したテポドン2の派生型(改良型)に類似した弾道ミサイルを発射した」と説明。飛行を続けたミサイルの一部について「何らかの物体を地球周回軌道に投入した可能性が考えられる」と指摘した。韓国の韓民求(ハン・ミング)国防相は国会で「軌道進入に成功したと評価している」と述べた。一方、総務省は「電波の入感(把握)は確認していない」と発表。現段階では人工衛星としては機能していないと分析している。

 日本政府は首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開催。安倍晋三首相は、落下物被害の確認▽北朝鮮の動向などの情報収集、分析の徹底▽米韓など関係国との連携▽日本独自の制裁を速やかに決定できる準備−−を指示した。

 菅義偉官房長官は声明を発表し、ミサイル発射を「弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も行わないと義務づけた国連安全保障理事会決議などに違反する」と強く非難した。「人工衛星の打ち上げであり、平和目的の宇宙利用だ」との北朝鮮の主張に対し、発射に使われる技術は弾道ミサイルと同じであることから、安保理決議の明確な違反だとくぎを刺した。

 政府はミサイル発射を受け、緊急情報ネットワーク「エムネット」と全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じて、全国各地の地方自治体などに発射情報を伝達。自衛隊は発射に備えて、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海上自衛隊のイージス艦3隻を日本海と東シナ海に展開したほか、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイルのパトリオット(PAC3)を沖縄本島と宮古島、石垣島、東京・市ケ谷など計7カ所に配置していた。

 北朝鮮は1月6日に4回目の核実験を実施。政府は同28日に迎撃のための破壊措置命令を出したが公表せず、今月2日の発射予告を受けて3日、改めて発令した。北朝鮮は6日付で予告期間開始を当初の8日から7日に変更。政府は7日に発射する可能性が高いとみて、厳戒態勢を敷いていた。破壊措置命令はミサイルの追加発射に備えて解除せず、当面は迎撃態勢を維持する。【村尾哲、樋口淳也】

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