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【北京・石原聖】中国が朝鮮半島の「非核化」の重要性を認めながら、北朝鮮に対する圧力強化に慎重なのは、陸続きである朝鮮半島の安定が中国の国家安全上の利益に直結するからだ。
韓国の統計によると、北朝鮮の2014年の貿易総額は、南北間の取引を除けば約76億ドル(8835億円)とみられる。このうち9割を中国との貿易が占める。特に中国の東北3省(遼寧省、吉林省、黒竜江省)は北朝鮮と経済的に相互依存関係にあり、中国が強力な制裁を履行すれば、この地域の運営にも支障が出る。さらに、追い詰められた北朝鮮の暴発による朝鮮半島の有事で、在韓米軍と中国が直接向き合う事態も想定される。
北朝鮮の国際社会に対する挑発を受け、中国の北朝鮮専門家の間には「北朝鮮が(在韓米軍との)緩衝地帯であるという戦略的価値は従来ほどではない」(中国共産党中央党校の張※△教授)と、圧力へ方針転換を促す声もある。(※は王ヘンに連、△は王ヘンに鬼)
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