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歳出4兆ドル突破 温暖化対策や格差是正強化

 【ワシントン清水憲司】オバマ米大統領は9日、2017会計年度(16年10月〜17年9月)の予算教書を議会に提出した。任期中最後の予算編成に向けて、自らが力を入れる温暖化対策や格差是正の強化を前面に打ち出した。ただ、議会上下両院で過半数を占める野党共和党が反発しており、どこまで実現に結びつけられるかは不透明だ。

     歳出総額は4兆1470億ドル(約477兆円)と、前年の予算教書に比べ3.6%増加。財政赤字は税収の増加などで、国内総生産(GDP)比で2.6%と、16年度の3.3%から低下すると見込んでいる。16、17年の実質成長率は、いずれも2.6%増との見通しを示した。

     昨年12月に合意した国連の地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」を受け、風力や太陽光など再生可能エネルギーの研究開発の拡充のほか、高速鉄道など公共交通機関の整備や、自動運転車の開発支援を盛り込んだ。これらの財源は、石油1バレル当たり10ドルを石油会社に課す新税で賄う。オバマ氏は「雇用を生み、環境にやさしい経済を打ち立てるため、革新の精神を育てないといけない」と強調し、政権の「遺産」(レガシー)作りを目指す考えを鮮明にした。

     国防予算については、戦費を除く基本予算として1.9%減の5239億ドルを要求した。サイバーセキュリティーや過激派組織「イスラム国」(IS)の対策費増額を求めた。格差是正策としては、2年制公立大学の学費無償化や職業訓練拡充も盛り込んだ。

     共和党は石油新税について、「ガソリン価格を上昇させ、消費者に転嫁される」と反発。下院のライアン議長も「即刻、廃案だ」と強硬姿勢を強めている。11月の大統領選と上下両院選挙を控え、党派対立が激しくなる中、他の施策でも対立が起こりそうだ。

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