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全11省政官接触記録なく 防止制度が空洞化

 政治家の不当な介入の排除を目的に、官僚が国会議員や秘書と接触した時に記録を作成・公開するよう国家公務員制度改革基本法などで定められているにもかかわらず、全11省で今年度、記録が作られていないことが分かった。甘利明前経済再生担当相の現金授受問題で「口利き」の有無が焦点となる中、それを防ぐための制度が空洞化している。

     毎日新聞は昨年11月、総務▽法務▽外務▽財務▽文部科学▽厚生労働▽農林水産▽経済産業▽国土交通▽環境▽防衛−−各省に、同基本法に沿って昨年4月以降に作られた政官接触の記録を情報公開請求したところ、全省から「作成していない」「保有していない」との通知があった。

     また、10日の衆院予算委員会で井坂信彦議員(維新)は、第2次安倍内閣になって以降の3年間、全省庁で作られていなかったと指摘した。

     だが、甘利氏の当時の秘書らは昨年、都市再生機構(UR)と紛争中の建設会社に問題解決を頼まれ、URを所管する国交省の局長を訪問。法務省にも、甘利事務所から外国人の滞在ビザ審査を巡る問い合わせが昨年2件あった。こうした接触は記録されなかったことになる。同基本法に沿って第2次安倍内閣は政官接触の記録・公開を申し合わせている。

     各省が記録を作らない理由は、要約すれば「不当な働きかけがあれば記録するが、そういうことがなかった」ためだ。同基本法を所管する内閣人事局は「いたずらに事務を膨大化させない範囲で措置を講じるというのが基本法の趣旨」(平池栄一参事官)とし、記録するか否かの裁量は各省庁にあるとする。

     だが、第1次安倍、福田両内閣で行革担当相補佐官を務め、基本法案の準備に携わった原英史(えいじ)氏(現・政策工房社長、元経産官僚)は、「すべての政官接触を公平・正確に記録・開示するのが基本法の趣旨。政府の責任で制度化すべきだったのに各省でいいかげんに運用されている。完全に空洞化している」と指摘する。【日下部聡、樋岡徹也】

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