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倒壊の16階建てビル 一部鉄筋が必要量の半分

 【台南(台湾南部)林哲平】台湾南部を襲った地震で倒壊した台南市の16階建てビルについて、検察当局は一部の鉄筋が必要量の半分しか使われていなかったと明らかにした。10日付の台湾各紙が伝えた。検察は耐震強度の不足が倒壊につながったとみて、拘束した建設会社の元社長らを調べている。

     検察によると、ビルの1階から5階のはりや柱に入った補強用の鉄筋が構造計算書に記された量の半分に減らされていた。また、元社長とともに拘束された建築士が建築申請の段階で設計担当者とされたが、名義を借りた別人が実際には設計していた。元社長は「覚えていない」と供述しているという。

     複数の不動産業者によると、1989年に設立された建設会社は戸建て民家など小規模な住宅を建設し、「地元でもあまり知られていなかった」という。90年代に市内3カ所で相次いでマンション建設を始め、94年にそろって完工させた。倒壊したビルが最後の工事となり、99年に事業停止を申請、倒産した。ある不動産業者は「能力を超える事業拡大の中でずさんな工事や設計が行われたのではないか」と話した。

     倒壊したビルは小学校に近く、買い物にも便利な立地で、子供を持つ若い夫婦らに人気だった。ただ標準的な部屋の中古価格は約300万台湾ドル(約1040万円)と「付近の相場の半分」(不動産業者)という。住民の一人は「水漏れが頻繁に起きるなどトラブルが多かった」と話し、施工の不備をうかがわせた。一方で同時期に完成した2カ所のマンションは地震による被害は出ていない。

     住民に若い家族が多かったことで、犠牲者には子供が目立つ。台湾当局によると、ビルの死者45人のうち12歳以下の子供は14人で3割を超える。また、閉じ込められているとみられる約90人のうち20人が子供という。

     一方、台南市政府は、地震の影響で倒壊の危険性が高まり、撤去の必要がある建物が31棟に上ることを明らかにした。建物に被害が出たり、住民が不安を訴えたりしたことを受け、9日までに97棟を調べた。このうち31棟で解体、17棟では耐震補強の必要があった。

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