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改憲案、異論相次ぐ 二重国籍者の国籍剥奪

改憲案を審議中の下院前では人権団体による反対集会が行われた=パリで2016年2月5日、賀有勇撮影

 【パリ賀有勇】パリ同時多発テロから13日で3カ月を迎えるなか、フランス議会ではテロ活動に関与して有罪となった者の仏国籍剥奪などを盛り込んだ憲法改正案の審議が行われている。国籍剥奪を巡っては「移民系の二重国籍者を狙っており、国是の『平等』にも反する」として国内で異論が相次いでいる。

     昨年11月のテロ発生直後、オランド大統領は、二重国籍者の仏国籍剥奪を改憲案に盛り込む方針を表明した。テロ実行犯には、フランス生まれの移民系の二重国籍者もいた。

     今も外国生まれの二重国籍者の仏国籍剥奪は行われている。だが、違憲審査する憲法会議の判断次第で無効となるため、憲法に盛り込むことにした。また、フランス生まれの二重国籍者も対象とした。

     だが、1月27日には改憲案に異を唱えたトビラ法相が辞任。二重国籍者への「差別」との意見が与党内からも相次いだため、改憲案から「二重国籍者」との文言は削除され、全てのフランス国民に広げられたが、無国籍者を出す可能性もある。

     「フランス社会からの排除によって、悪(の脅威)は解決できない」(マクロン経済相)との意見もあり、憲法に国籍剥奪条項を盛り込むこと自体に対する懐疑論も根強い。

     改憲案には、令状なしの家宅捜索などを可能にする非常事態宣言の発動要件を緩和する条文もある。下院では10日に採決が行われ、賛成317、反対199、棄権51で可決された。今後、改憲案はサルコジ前大統領の右派・共和党が多数派の上院で審議される。

     仏政府はテロ後、非常事態宣言を発令し、延長。26日の期限を前に3カ月再延長する法案も審議されている。

    パリ同時多発テロ

     2015年11月13日夜、パリ中心部のコンサートホールやカフェ、郊外の競技場などが武装した三つのグループに襲撃され、130人が死亡、350人以上が負傷した。過激派組織「イスラム国」(IS)が仏のシリア空爆を非難する犯行声明を出した。実行犯はイスラム過激派の思想に共鳴した仏やベルギー国籍などの若者だった。

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