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「現金渡した」側と主張食い違い どこに違い

食い違う双方の主張

千葉・白井の建設会社の総務担当者

 甘利明前経済再生担当相の現金授受問題を巡り、千葉県白井市の建設会社の総務担当者だった一色武氏(62)が現金を渡した経緯や状況を詳しく語った。その内容は、甘利氏の閣僚辞任記者会見(1月28日)での説明とさまざまな点で食い違う。双方の主張をまとめた。【本多健、樋岡徹也】

 最大の争点は、現金授受の目的が「口利き」だったかどうかだ。甘利氏は先月の辞任記者会見で、自身の受領について「就任祝いや政治活動への応援と考えていた」と口利き疑惑を否定した。

 これに対し、一色氏は、都市再生機構(UR)と建設会社の補償交渉で解決の口利きを頼んだとする。

 甘利氏への2度目の50万円供与では、URとの新たな紛争内容を書面で説明し、2014年11月のパーティーでは甘利氏から「その後うまくいっていますか」と声をかけられたと証言している。

内ポケットに入れた?

 現金受け渡しの状況説明も食い違う。最初の大臣室での受領について、甘利氏は「面談後に気づいた」とするが、一色氏は2度とも甘利氏が封筒を目の前で内ポケットに入れたと強調し「(口利きでないなら受領を)断ればいい」と反論する。

 甘利氏への計100万円の供与が政治資金収支報告書上、14年2月4日の寄付と記載された点について、甘利氏は「自分の舌がん治療で事務所が忙しく、一括入金処理した日付にした」と説明。一色氏は「受け取った日付で記載するはずだ」と疑問を投げかける。

口利き効果か

 一色氏によると、13年5月に解決を依頼したURとの補償交渉では、12年に支払われた約1600万円以外の支払いはないように思えた。ところが、甘利事務所が動くと交渉が急進展し、約1億8000万円の追加補償額が提示され、相談からわずか3カ月で約2億2000万円にはね上がったと証言する。

 こうした経緯について、甘利氏側は「話はしたので、あとは当事者同士でやってほしいということだった」として、交渉への介入は否定する。10日の衆院予算委員会でも、上西郁夫UR理事長は「基準に従い計算した」と述べた。

 だが、一色氏から民主の大西健介議員が聞いたところでは、甘利氏の秘書がUR本社に出向いて間もなく、URから「補償に関して、別途提案がある」との文書が届き、追加補償額が示されたという。

 また、UR側が、交渉の当事者ではない秘書に補償額を漏らしていたことも判明し、上西氏が陳謝した。

供与の総額は

 一色氏によると、甘利氏本人への100万円や秘書への500万円以外にも、提供したのは多額に上る。「口利きの謝礼や経費」などとして2年半の間に15万〜25万円程度ずつ53回、計800万円以上を秘書らに渡し、メモや領収証など証拠があるとする。主張通りならそれだけで1500万円以上となり、他の飲食などの接待も含めれば数千万円に上る可能性もある。

 甘利氏は秘書らへの現金供与や飲食接待自体は認め、全容を調査しているとする。

一色武氏はどんな人物か

 週刊文春の取材を受けて甘利氏の現金授受問題を告発した一色武氏はどんな人物か。

 関係者によると、神奈川県内で不動産業や運送業に従事し、右翼団体に所属したこともある。政治家や政界関係者と親交があり、父は甘利氏の父の故・甘利正衆院議員の後援会に入っていたという。

 録音やメモなど詳細な記録を持ち、与党内で「(甘利氏は)はめられたのでは」との指摘も出た。一色氏は「相手と言った言わないの話にならないよう、以前から記録を残してきた」と話す。

 自身も罪に問われかねず「法を犯して本当に申し訳ないと思っている」と釈明しつつ、強く口利きを働きかけながら14年以降の新たな補償交渉が進まなかった点を念頭に「彼らは本当は口利きなどできないのに裏切られた」と批判した。【林田七恵】

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