メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

G20有効策打てるか 消費増税への影響は

 世界の金融市場の混乱が続いている。12日の東京株式市場で日経平均株価は約1年4カ月ぶりに終値で1万5000円を割り込み、外国為替市場では一時、1ドル=111円台まで円高が進行。同日昼には安倍晋三首相と日銀の黒田東彦総裁が会談し、市場動向を注視していくことを確認したが、混乱の背景には海外経済の先行き不透明感があり、政府・日銀に打つ手は限られている。今月26、27日に開催される主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で有効策を打ち出せるかが焦点となってきた。

     「かなり荒い値動きが見られているが、必要に応じて適切に対応していく」。麻生太郎財務相は12日朝の閣議後記者会見で、円売り・ドル買いの為替介入を連想させる「口先介入」で市場をけん制した。前日の欧米の外国為替市場で、円相場が一時1ドル=110円台に急伸した直後に2円程度、円安に戻す場面があり、市場で「日本が円高是正を狙って介入した」との観測が広がった。麻生氏はこれには言及せず、市場動向を注視する姿勢を強調した。

     円高を嫌気して株価も大きく下落した。前日の欧米市場の株安を受けて朝方から大幅に値を下げ、日経平均株価の下げ幅は一時800円を超えた。安倍首相と黒田総裁の会談後は、「何らかの策が打ち出される」との期待から下げ幅が400円台に縮小するなど乱高下。日経平均の終値は前営業日比760円78銭安の1万4952円61銭だった。

     日銀は1月29日、金融緩和策の強化に向けてマイナス金利の導入を決め、市場を驚かせたが、黒田総裁は2月12日の衆院財務金融委員会で「(市場の混乱に)マイナス金利が影響しているとは考えない」として、16日に始まるマイナス金利政策によって実体経済が持ち直していくとの認識を示した。菅義偉官房長官も12日午後の記者会見で「市場心理は悲観的過ぎるのではないか」と述べ、政府と日銀が連携して市場動向を注視する姿勢を強調した。

     日銀はマイナス金利の導入決定で、年初からの円高・株安の流れに歯止めをかけたい考えだった。しかし、米国の景況感の悪化や欧州の金融不安、中国など新興国経済の減速といった世界経済の先行きリスクを前に、円高抑止効果はわずか数日で剥落。安全資産とされる円が買われ、2014年10月の追加緩和以前の1ドル=108円台の円高水準が目前に迫っている。

     市場では為替介入や追加の金融緩和を求める声が浮上し、SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは「次回3月の決定会合でさらなる追加緩和を打ち出すべきだ」と指摘する。安倍首相の経済ブレーンを務める本田悦朗内閣官房参与は12日、毎日新聞の取材に対し、17年4月の消費増税について「あり得ない。早い段階で(増税)凍結宣言をして消費者や企業経営者のマインドを転換させる必要がある」と述べた。

     世界経済の先行き不安を払拭(ふっしょく)するには日本の対応だけでは不十分との見方も強く、みずほ証券の金岡直一FXストラテジストは「G20で各国の要人が市場の不安を打ち消すようなメッセージが相次げば、相場の流れが変わる可能性がある」と期待する。【中井正裕、鈴木一也、和田憲二】

    関連記事

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. けんか 重体の小4男児死亡 東京・足立
    2. 都市対抗野球予選 JR東、明治安田生命に逆転サヨナラ
    3. いまさら聞けないデジタルの話 どう進化?ウィンドウズ10
    4. 鹿児島高1自殺 「かばんに納豆を」いじめか 第三者委
    5. 気象庁 6〜8月、高温の予報 ラニーニャ影響

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

    [PR]