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外相会議「1週間後の停戦目指す」合意

 【ベルリン中西啓介、モスクワ杉尾直哉】米露や中東諸国など17カ国3機関から成る「シリア支援国会合」は11日夜(日本時間12日未明)、ドイツ南部ミュンヘンで外相会議を開き、シリア全土で1週間後の停戦を目指すことで合意した。アサド政権と反体制派の和平協議を促す狙いだ。

     会議後の共同声明によると、停戦条件は国連参加の下、米露を共同議長とする作業部会で定める。アサド政権と反体制派から停戦に関する基本同意を取り付けつつ、1週間以内に具体的な停戦条件をまとめるという。

     一方、過激派組織「イスラム国」(IS)と国際テロ組織アルカイダ系「ヌスラ戦線」は停戦の対象外とされた。ISなど「テロ組織掃討」を名目にしたロシアによる空爆作戦やシリア軍による攻撃は続くことになる。

     会議では、アサド政権軍に包囲された反体制派支配地域への人道支援を週内に開始することも決めた。

     「ロシアはISではなく反体制派を空爆している」と批判するケリー米国務長官は、「すべての当事者が実際に義務を履行できるかが試されることになる」と述べ、ロシアへの警戒感をのぞかせた。ハモンド英外相もロシアの空爆が中止されなければ停戦は不可能との考えを示した。

     シリアを巡っては、国連の仲介で1月末からジュネーブで和平協議が始まった。しかし、政権と反体制派の相互不信から実質的協議に入ることなく中断している。

              ◇

     【カイロ秋山信一】シリア内戦の主要関係国は「1週間後の停戦」を打ち出したが、アサド政権と反体制派の相互不信は根深く、停戦実現の見通しは暗い。米露などは紛争当事者への働きかけを強める方針だが、停戦が実現できなければ、中断しているジュネーブ和平協議の再開や人道支援の受け入れ拡充も難しくなり、綱渡りの調停が続く。

     和平協議に臨む反体制派交渉団の広報担当ムスレト氏は12日、一時停戦や人道支援拡充の呼びかけを歓迎し、「(停戦などの)履行が協議復帰の条件になる」と述べた。政権側も、後ろ盾のロシアやイランが停戦方針を支持しており、表向きは賛同するとみられる。

     ただ、停戦の実現には課題が多い。反体制派は一枚岩ではなく、有力武装組織「アフラル・シャム」などは停戦を含む政権との一切の妥協に否定的だ。

     また、ISとヌスラ戦線は停戦の対象外とされたが、反体制派の一部はヌスラ戦線と共闘関係にあるため、政権側は「テロ組織掃討」を名目にヌスラ戦線と関係のある反体制派への攻撃を続ける可能性が高い。

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