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倒壊の16階建てビル 壁や柱の違法撤去疑いも

 【台南・林哲平】台湾南部の地震で死傷者が集中している台南市の16階建てビルについては、はりや柱に入った補強用の鉄筋が必要量の半分だったことによる耐震強度の不足が検察当局の調べで判明しているが、低層階の一部で壁や柱が違法に撤去された疑いも新たに浮上している。検察は構造に関わる複合的な要因で倒壊した可能性があるとみて捜査を進めている。

     12日付の台湾各紙は、ビル南側の1〜4階の区画(各階とも約300平方メートル)で2004年以前の改築によって壁や柱が撤去されていたと報じた。設計図では複数の部屋に分かれているが、ビルの住民が撮影した写真や証言によると、改築後には数本の柱があるだけの大きな部屋になっていた。ビルは地震後、南東方向に倒壊しており、柱や壁の撤去による耐震性の低下が原因の一つになった可能性がある。

     改築には建物の構造に与える影響評価などが必要で、検察はこうした手続きが適正に行われたかについて、近くこの区画の所有者の女性から事情を聴取する。

     この区画には04年に家電量販店が入居しており、一部の住民は「所有者が売り場用に高く貸そうとして改築したのではないか」と指摘。改築直後に地元政府に対処を求めたが、根本的な対策は取られなかったという。

     一方、検察は12日、業務上過失致死の疑いで拘束している建設会社元社長の自宅を捜索するとともに、倒壊現場で土壌などを採取した。これまでの捜査ではりや柱に入った補強用の鉄筋が構造計算書で記された量の半分に減らされていたことが判明。鑑定を委託されている台南市土木技師協会によると、コンクリートの強度が不足していた疑いもあるという。元社長は容疑を否認している。

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