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東日本大震災5年

厳しい海、息子と漁に

長男の岬くん(奥)と漁に出る紺野幸一さん=宮城県気仙沼市で、梅村直承撮影
避難先で「漁師のハンモック」を作る紺野幸一さん=宮城県気仙沼市で2011年8月、梅村直承撮影

 夜が明け始めた冬の海で紺野幸一さん(59)と長男の岬くん(15)は網を引き上げる。「厳しいなんつうもんでねえよ。生きてくのでやっとだ」。宮城県気仙沼市本吉町で自宅と5隻の漁船を津波に流された。震災直後、避難先で仲間と網を使った「漁師のハンモック」を作り、生活の糧にした。

     震災から2年4カ月たち、やっと漁船が手に入ったが、首を痛めて手術。仕事が滞り、漁具の支払いのために漁に出る日々。先月、本格化したホヤの養殖が悪天候で流され、苦境が続く。自宅の再建には程遠い。

     ただ、一筋の光がある。岬くんが今春、中学を卒業し、一緒に漁をすると決めた。「まだ危なっかしいんだ」。紺野さんの目がほんの少しだけ緩んだ。【梅村直承】

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