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打ち上げ成功 「アストロH」軌道投入

種子島宇宙センターから打ち上げられるH2Aロケット30号機=鹿児島県南種子町で2016年2月17日午後5時45分、津村豊和撮影

 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日午後5時45分、エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げた。約14分後、予定の軌道に衛星を投入し打ち上げは成功した。アストロHは最先端のエックス線望遠鏡を備えており、巨大ブラックホールの生い立ちなど宇宙の謎の解明が期待されている。

 H2Aの打ち上げ成功は24回連続。失敗は2003年の1回のみで、成功率は96.7%になった。エックス線天文衛星の打ち上げは05年7月の「すざく」(昨年運用終了)以来。JAXAは今回の衛星を、ブラックホールの形や宇宙の中を見るという役割にちなみ「ひとみ」(瞳)と命名した。約3カ月作動を確認した後、観測を開始する。

 ひとみは全長14メートル、重さ2・7トンの円筒形で、日本の科学衛星としては過去最大級。4台の望遠鏡などを搭載し、高度575キロで地球を回り、活発に活動する天体が発するエックス線を捉える。感度はすざくの最大100倍で、80億光年先の巨大ブラックホールを探査できるという。数百万度から数億度の物質が出すエックス線やガンマ線も観測可能で、天体同士の衝突や爆発などの現象を調べる。

 日本はエックス線天文学で世界をリードしており、ひとみは6代目のエックス線天文衛星。H2A30号機は衛星の分離に火薬を使わないよう改良され、衛星への衝撃を従来の4分の1に抑えた。ひとみのプロジェクトマネジャー、高橋忠幸JAXA教授は記者会見で「ひとみは次世代の衛星。宇宙の未知の現象が観測できれば」と抱負を述べた。【津島史人、久野華代】

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