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視聴率低迷、どうした?

東京都港区台場にあるフジテレビ本社=望月麻紀撮影

 ドラマ「北の国から」やお笑いの「オレたちひょうきん族」など目新しい番組をヒットさせ、月曜9時のドラマ枠「月9」でトレンディードラマという分野を確立したフジテレビは、放送文化の一時代を築いた。しかし今、視聴率の長期低迷にあえいでいる。【北林靖彦】

かつての「冒険」「抜てき」できる?

 ビデオリサーチが1月に発表した2015年の年間高世帯視聴率番組30(関東地区)。フジでランクインしたのは浅田真央選手が出場した12月27日の「全日本フィギュアスケート選手権2015女子フリー」だけだった。この年の平均視聴率(1〜12月)も全日(午前6時〜翌日午前0時)とプライム(午後7〜11時)はいずれも3位。ゴールデン(同7〜10時)はTBSに抜かれ、4位に転落した。人気バラエティーやドラマに支えられ、04年から7年連続「3冠」に輝いた時代とは隔世の感がある。

 低迷ぶりは業績にも表れた。15年度第3四半期の決算は、営業利益が前年同期比で67.0%減の29億円。広告収入が落ち込む中、コストカットで黒字を確保している。

ゴールデンの視聴率

 毎春秋に大幅な番組改編を図っているが、長く続いた「笑っていいとも!」の後番組の不振に象徴されるように、人気回復の手がかりは見えていない。亀山千広社長は昨年11月の定例記者会見で「剛腕(ごうわん)が傲慢(ごうまん)さに変わってきた」「負けている時にやることは構造改革、意識改革。いい芽も出ているが、なかなか視聴者に届いていない」などと悔しさをにじませた。

 「今の窮状は予想できた」と話すのは、元フジアナウンサーでフリ−キャスターの長谷川豊さん(40)だ。「3冠達成前は『俺たちの方が絶対に他局より面白い』と信じ、自由な雰囲気で番組作りをしていた。ところが05年ごろから、編成局幹部が他局のヒット番組の傾向だけを見て、トップダウンで『学園ものを何か作れ』『韓流を流せ』と言うようになった。ずれていると感じた」と明かす。

 02年まで在籍した露木茂さん(75)は「(今の幹部が)過去の成功体験から抜け出せず、しかも失敗しないようにと守りの姿勢になっている。失敗してもいいからチャレンジするという部分が欠けている」と心配する。確かにここ数年、1990年代に人気を集めたバラエティー番組「料理の鉄人」やドラマ「ナースのお仕事」など、過去の人気番組のリメークやスペシャル版が少なくない。

 フジは80年代、まだ知名度の低かった明石家さんまさんや片岡鶴太郎さんを「ひょうきん族」に抜てきした。90年代には、駆け出しだった鈴木保奈美さんを「月9」の「東京ラブストーリー」で主役に据えた。タレントの才能を見抜き、育てることで番組との相乗効果を高めるのが、フジのお家芸だった。

 それを今、視聴率3冠王の日テレに「奪われてしまった」と長谷川さん。日曜夜のバラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」を例に挙げ「無名で素顔も地味なイモトアヤコさんを抜てきし、イモトさんも番組も人気が上がって日曜の夜は日テレの独走。今のフジにそんなチャレンジ精神はない」と断言する。

 では、V字回復はないのか。92年に「フジテレビはなぜ強いのか〜テレビ界の内幕〜」を出版した放送評論家の小田桐誠さん(62)は、「笑っていいとも!」を打ち切った今の状況が、マンネリが指摘されていた「夜のヒットスタジオ」などの長寿番組を終了させ上昇気流に乗った90年代初頭と似ているとする一方で、「当時は低迷期しか知らない人間が上層部に多く、思い切った冒険ができた」と今との違いを指摘する。

 現在、4月改編に向け、最終調整を進めるフジ。若者のテレビ離れの逆風も吹く中、復活を予感させる新企画はお目見えするか。

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