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安倍首相「定数10減」方法示さず

衆院本会議で質問に立つ民主・野田佳彦前首相(写真左)と質問に答える安倍晋三首相(同右)=いずれも国会内で2016年2月19日午後、藤井太郎撮影

 安倍晋三首相は19日の衆院予算委員会の集中審議で、衆院議長の諮問会議の答申に盛り込まれた定数10削減を2015年の簡易国勢調査に基づいて行う考えを表明した。ただ、自民党は、答申が示した各都道府県への定数配分見直しなど抜本改革は20年の大規模国勢調査以降に行う方針だ。公明党や民主党などの野党は答申全体の受け入れを求めており、与野党協議は難航する可能性がある。

 19日は民主党の野田佳彦前首相が質問に立った。安倍、野田両氏が直接対決するのは12年11月の党首討論以来。当時の野田首相が、自民党の安倍総裁に衆院解散と引き換えに定数削減を呼びかけた経緯があり、野田氏は「定数削減がいまだに実現していない」と追及。首相は「(26日に公表予定の)国勢の簡易調査に出る結果で区割りを改定するが、その際に10減をしっかり盛り込んでいく」と述べた。

 首相の「10削減の前倒し表明」に対し、野田氏は「前進した。きょう(質問に)立った意味がかろうじてあった」としたうえで、「アダムズ方式を採用するかどうか確定しないようだが、そこに党利党略が出る可能性がある」と述べた。

 「アダムズ方式」は各都道府県の定数配分について現行制度より人口比を反映できるとされ、答申の柱だ。答申は、10年国勢調査に基づき「小選挙区7増13減、比例代表1増5減」での10減を示している。野田氏の質問は、「10削減」の方法に触れない首相に対し、答申に沿った形での実現を求めたものだ。

 しかし、首相は「小選挙区の6減は客観的な一定のルールで決めなければならない。それは私が決めることではなく、各党が集まる場で決めていただきたい」と述べるにとどめ、削減方法については明言しなかった。

 首相の発言に関連し、ある党幹部は「小選挙区は7増13減ではなく0増6減だ」と解説。アダムズ方式を反映した答申全体を実施するのは20年の国勢調査以降に先送りするとの考えを示した。背景には、アダムズ方式では人口の少ない県の定数が少なくなるため、自民党内に反発が根強いことがある。

 一方、野田氏は「まず10削減をお互い努力して実現する。10で終わるのではなく、引き続き定数削減も含めた選挙制度改革を協議していこう」と呼びかけ、今国会中の答申に基づく関連法改正を求めたが、首相は「議長の下で総裁として指導力を発揮していく」と述べるにとどめた。

 自民が抜本改革を避ければ今国会での関連法改正の実現も危ぶまれてくる。野田氏は質問終了後、記者団に対し「十分気をつけて各党協議を進めてほしい」と自民側の動きに警戒感を示した。民主党の岡田克也代表も19日の記者会見で「放っておくと(0増)6減だけやり、比例代表で4減らすのだろうが、そういうことになりかねない」と指摘した。【野原大輔】

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