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4月解除、政府が方針 居住制限区域で初

避難指示区域の解除日程が提示された福島県南相馬市小高区川房(手前)。中央奥に見えるのは東京電力福島第1原発=2016年2月19日午後3時20分、本社ヘリから喜屋武真之介撮影

 政府の原子力災害現地対策本部(本部長・高木陽介副経済産業相)は19日、東京電力福島第1原発事故によって1万人以上が避難している福島県南相馬市で、帰還困難区域(1世帯2人)を除く避難指示を4月中に解除する方針を示した。放射線量によって3段階ある避難指示区域のうち、上から2番目の「居住制限区域」が解除されるのは初めて。線量を不安視する住民からは「時期尚早ではないか」と危惧する声も上がっている。

 避難指示が解除されれば、田村市の都路地区や川内村東部、楢葉町に続き4例目。南相馬市の対象地域の人口は1万人以上で最多となる。

 居住制限区域は、政府が2012年4月以降に避難指示区域を再編した際、「年間放射線量が20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下」として原則、宿泊を禁止した地域。現地対策本部は19日開かれた南相馬市議会の全員協議会で、除染により放射線量が居住制限区域を含め解除の目安となる年20ミリシーベルト以下に下がったとの資料を示し、「条件が整えば4月中に解除する準備を進める」と述べた。同本部は20日から順次、住民説明会を開催して理解を求める。

 桜井勝延市長は全員協議会後、「市が除染の完了を確認した上で、政府の方針を受け入れるかどうか判断したい」と述べた。また、住民の理解を得るのに一定の時間がかかるため、解除時期は5月の連休以降にずれ込む可能性があるとしている。

 解除の対象は、同市小高区と原町区の避難指示解除準備区域(3536世帯)と小高区の居住制限区域(126世帯)の計1万1663人(昨年9月末現在)。

 市によると、避難指示解除に向けて宿泊を認める「準備宿泊」は昨年8月に始まったが、今年1月27日現在の登録者は1600人にとどまる。このうち実際に宿泊しているのは、高齢者世帯を中心に3割程度とみられる。居住制限区域に限ると数世帯にすぎず、放射線量への不安は根強い。

 原発事故から5年近くが経過し、避難先で住宅を新築したり新しい仕事を見つけたりした人も多い。市は解除後しばらくは9割前後の住民が自宅に戻らないとみている。

 また、政府は今後、川俣町と葛尾村でも居住制限区域と避難指示解除準備区域を同時に解除する方向で両自治体と調整している。【大塚卓也】

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