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環境省、10月にも着工 17年秋以降稼働

 東京電力福島第1原発事故の除染で生じた汚染土などを管理する中間貯蔵施設(福島県大熊、双葉両町)について、環境省は19日、10月にも貯蔵や焼却など一部施設の建設工事を開始し、2017年秋以降の稼働を目指すことなどを盛り込んだ工程表を両町議会に示した。しかし施設の用地取得は1月末時点で全体の1%程度にとどまっており、施設全体の道筋については提示できなかった。

     井上信治副環境相が19日、大熊、双葉両町議会の全員協議会で方針を伝えた。工程表について大熊町議会は大筋了承したが、双葉町議会は廃棄物の輸送中の安全性を懸念する声が上がり、協議を継続することになった。

     工程表によると、整備するのは汚染土を保管する土壌貯蔵施設や、運搬された汚染土などの廃棄物を放射性物質濃度に応じて分ける受け入れ・分別施設、除染作業で発生するごみを焼却する仮設施設の3種類。

     最終的にはこの3種類の施設を複数整備する方針だが、工程表では「順次拡大していく」として具体的な時期などは示さなかった。

     一方、工事開始から稼働までは1年程度かかるため、環境省は敷地内に廃棄物を一時的に置く「保管場」を整備することなどによって、来年度の搬入量を今年度の3倍に当たる15万立方メートルへ拡大することも明らかにした。

     搬入量は17年度以降も順次拡大し、常磐道で建設が計画されている大熊、双葉両インターチェンジが完成した後はさらに大量輸送する方針も盛り込んだ。

     環境省は、中間貯蔵施設の用地取得を進めているが、連絡先を把握している地権者1380人のうち契約に至ったのはわずか44人(今年1月末時点)。面積としては全体の1%程度にとどまっており、井上副環境相は19日の記者会見で「なるべく多く用地取得できるように取り組む」と述べ、完成を急ぐ考えを示した。【渡辺諒】

     【ことば】中間貯蔵施設

     福島県内の除染で出る土や、高濃度の放射性物質を含む廃棄物の保管施設。予定地は福島第1原発周辺の計約1600ヘクタールで、大熊、双葉両町にまたがる。貯蔵量は最大2200万立方メートル。国は2045年3月を保管期限とし、県外へ運び出す方針だが行き先は決まっていない。

    中間貯蔵施設建設の経緯◇

    2013年12月 政府が福島県などに受け入れを要請

      14年9月 福島県知事が受け入れを伝達

      15年2月 中間貯蔵施設で保管場の着工

         3月 廃棄物の試験輸送(5万立方メートル程度)を開始

      16年2月 工程表を提示

    (今後の流れ)

         4月 本格輸送(16年度は15万立方メートル程度)を開始

       10〜12月 一部施設(貯蔵、焼却施設など)について着工

     17年秋ごろ 貯蔵施設の稼働

        冬ごろ 焼却施設の稼働

         →  その後も用地取得を進め、施設全体の完成、搬入

    45年3月まで 中間貯蔵施設での保管期限。県外へ搬出へ

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