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レトロな和家具が人気 明治から昭和の雰囲気、洋間にも

たんすや掛け時計などのアンティーク家具が並ぶ「アンティーク山本商店」の店内=東京都世田谷区で

 日本製のアンティーク家具を取り入れたインテリアが人気を呼んでいる。東京都世田谷区の老舗和家具店「アンティーク山本商店」の山本明弘代表(47)に、明治時代から昭和時代初期に作られた和風家具の魅力を聞いた。

    山本明弘さん

     アンティーク山本商店は1945年の創業から3代続くアンティーク家具店。地下1階から地上2階まで延べ約230平方メートルの売り場には、常時約1500〜2000点の中古家具や小物が並んでいる。取り扱っているのは、主に明治時代から昭和初期にかけて国内で製作された「和家具」。人から人へ長く愛用されてきた家具を、同店の職人が修理し、木目や質感の良さを引き出す表面の仕上げをして店頭に出す。小さな引き出しなどは数千円から、本棚などの大型家具も2万〜3万円台から販売している。

    食器棚としても使える本箱=東京都世田谷区で

     山本さんは「小物の和家具を一つ置くだけで部屋の雰囲気が変わる。金額も使い方もハードルが高いと思われがちだが、洋間にもなじみやすく間口は広い」と話す。本来の用途にこだわらず、使い方を工夫すると良いという。

    曲線のデザインなど、手間をかけた細工も魅力の一つ=東京都世田ケ谷区で

     例えば本箱。本棚にガラスの引き戸や小さな引き出しが付いた家具で、本を保管していたため臭いやしみなどが付いていない。重い物を収納できる耐久性も備えているので、食器棚やコレクション品を並べる陳列棚として使える。長方形の木製の長火鉢は、「落とし」と呼ばれる灰や炭を入れる炉の部分にガラス板を乗せ、ローテーブルとして使う人が多いという。また、円形磁器の瀬戸火鉢は、観葉植物の鉢として使うことができる。昭和初期ごろに流通した丸椅子も、電話やラジオなど小型家電の置き台として使うと、部屋の雰囲気がレトロになる。

     基本的な手入れ方法は、乾いた布で丁寧に拭くこと。傷やくすみが気になったら家具用のワックスを使い、常に直射日光の当たる場所での使用は避けたほうが良いという。金具部分は金属磨き用の薬剤で磨くと光沢が出るため「アンティークらしい、くすんだ雰囲気が好きな人はから拭きで十分」という。

     中古家具店で商品を選ぶ際、家具の裏側の足元を確認することを勧める。「本棚やたんすなどは、保存状態が悪いと裏側の足元から崩れてくる。乾燥してぼろぼろと崩れてきたり、虫に食われた1ミリくらいの小さな穴があいていたりする家具は避けて」と話す。扉や引き出しの開け閉めがスムーズにできるかどうかも確認する。

     アンティーク家具は製作された時代や地域によって特徴がある。山本さんによると、明治時代はケヤキやヒノキ、クリなど、硬くて重い木材が中心で、色の仕上げも暗めのものが多いという。大正から昭和初期にかけては、ナラ(オーク)が使われることが多くなり、時代を経るごとに色味が明るい家具が増える。明るい茶色をしたオーク材の家具であれば、テーブルや椅子、ソファなどの洋風家具とも合いやすく、初心者でも取り入れやすいという。たんすなどに使われている金具は、明治時代は鉄製で大きく、華美な模様が入っているものが多い。大正、昭和にかけて細工はシンプルになり、金具自体も小さくなる。真ちゅう製のものも増えてくるという。

     また、東北地方や北陸地方など、冬の降雪量が多い地域で作られた家具は、ケヤキやクリなどの硬くて重い材木が使われ、金具も重厚な凝ったデザインが多いという。山本さんは「職人たちが冬場に仕事場にこもり、こつこつと重厚な金具を作り上げたのでは」と指摘する。一方、乾燥しやすい関東地方など太平洋側では、キリやスギなどの材木が比較的多く使われた。キリだんすは軽くて丈夫なため火災が発生した時にも持ち運びがしやすく、消火の際に水を浴びても、木材が膨張して引き出しとたんす本体の間が詰まり、中の着物を守る役割があるという。山本さんは「和家具は知れば知るほど奥が深い世界。まずは気軽に店を訪れ、宝探しのように自分好みの家具を探してみてほしい」と話した。【塩田彩】

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