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「銃使っても難民阻止を」…発言が波紋

ドイツの右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のフラウケ・ペトリ党首=ベルリンで2016年2月22日、中西啓介撮影

 【ベルリン中西啓介】ドイツの右派政党党首が「緊急時には銃を使ってでも(難民の)入国を阻止すべきだ」と発言し、波紋を広げている。旧東独がベルリンの壁を越えようとした人に加えた銃撃を想起させる発言は厳しい批判を浴びたが、独国内で「極右」と批判される党の勢いは3月の地方議会選に向けて増すばかりだ。

     新興政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のフラウケ・ペトリ党首(40)。2013年の結党で、旧東独地域を中心に5州議会で議席を持っている。

     ペトリ氏は先月末、独地方紙のインタビューで、国境への柵の設置を主張。柵を越えようとする難民に対する「緊急時の銃使用」を合法だと容認した。

     独内務省は「入国を阻止するための銃器使用は違法だ」と反論。与党・社会民主党(SPD)党首のガブリエル副首相は「AfDは憲法擁護庁の調査対象になるべきだ」と、極右など過激組織の情報収集を行う同庁による監視を要求した。

     ペトリ氏は「記者に誘導された」などと釈明。22日に開いた外国メディア向けの記者会見でも、「私は法的な見解を述べただけ。国境を守るため、あらゆる平和的な手段が取られるべきだ」と火消しに努めた。

     だが、発言直後の世論調査では、29%が難民入国阻止のための武器使用を「正当」とし、発言を支持した。

     マインツ大のゲルト・ミルケ名誉教授(政治学)は「反イスラムを鮮明にし、過激発言で既成政党とメディアを攻撃する。AfDなど欧州の新極右に共通する手法だ」と指摘。難民問題に有効な対策を打ち出せない与党への不満を、AfDが吸収していると話す。

     ドイツでは3月、17年総選挙の前哨戦として注目される3州の議会選がある。AfDは、どの州でも初となる議席獲得が確実視されている。ミルケ名誉教授は、このうち2州について「AfDの躍進で(中道左派の)現与党は過半数を失う」と予測している。

     AfDの広報担当、ゲオルク・パスデルスキー氏は毎日新聞の取材に、「昨年入国した難民だけでドイツ社会が受け入れ可能な人数を超えている。入国者の70%は豊かさを求める経済移民であり、受け入れ人数に上限を設定すべきだ」と主張。ペトリ党首の発言は地方選に影響を与えないと断言し、「10〜12%の得票を期待している」と自信を見せた。

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