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序盤3州、想定外の激戦

 米大統領選に向けた民主、共和両党の候補指名争いの序盤3州で、共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏(69)、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官(68)がそれぞれ2勝した。トランプ氏が幅広い支持を集めることも、クリントン氏が厳しい戦いを強いられることも数カ月前には想定すらされなかった展開だ。各候補は、両党が10州以上で同時に予備選・党員集会を行う3月1日の「スーパーチューズデー」に向けて熱い戦いを続けている。【コロンビア(米南部サウスカロライナ州)西田進一郎、ラスベガス(西部ネバダ州)長野宏美】

    共和 「怒りや不満」力に

     「(11月の本選で戦うのは)ヒラリーと私だろう。ものすごい投票率になる」

     共和党のサウスカロライナ州予備選から一夜明けた21日。米CNNのインタビューに応じたトランプ氏は自信をみなぎらせた。

     自信の裏には、性別や年齢層などにとらわれない支持の広がりがある。同州予備選の出口調査では、自分を「穏健派」「やや保守的」と答えた人たちのそれぞれ約35%から支持を得て首位だった。そのうえ「非常に保守的」層でも保守強硬派のテッド・クルーズ上院議員(45)に6ポイント差の29%まで迫った。さらに、無党派と答えた投票者でも33%を獲得してトップだった。

     原動力は既成政治への怒りと不満だ。連邦政府に怒りを感じる層の44%、不満を感じる層の25%が支持した。物議を醸したイスラム教徒の一時入国禁止案も、投票者の7割超が支持した。選挙戦術も、初戦アイオワ州党員集会での教訓を踏まえ、ボランティアを動員した戸別訪問など「どぶ板」選挙も取り入れるなど「進化」している。

     一方、主流派のマルコ・ルビオ上院議員(44)は、初戦のアイオワとサウスカロライナの両州で直前の追い込みによって都市部を制した。両州とも、「本選で勝てる候補」を重視する人たちの中での支持は他の候補を圧倒。無党派層の取り込みが期待できる主流派の軸になりつつある。まず、撤退したジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(63)の支持層を引き付ける必要がある。

     クルーズ氏は、保守的なキリスト教福音派の支持を基盤に初戦のアイオワを制した。だが、サウスカロライナではトランプ氏に切り崩された。中でも福音派の支持率で2位に沈んだのは痛い。宗教票や保守層を軸に南部で有利に戦いを進めるためには、まず足元を固め直すことが急務だ。

    民主 「経験」VS「信頼性」

     クリントン氏は21日、CNNのインタビューで「私は常に人々の生活を変えるために戦っている」と述べ、自らを信頼に値する人物だと強調した。

     意識しているのは、序盤3州での出口調査だろう。

     NBCテレビの出口調査によると、3州とも、選択の基準に「信頼」を挙げた人の8割以上がサンダース氏に投票した。一方、「本選で勝てるか」を基準にした人の8割、「経験」とした人の9割がクリントン氏だった。

     民主党では、クリントン氏が従来の民主党支持者や高齢者らの支持を得て2勝1敗でリード。サンダース氏は若者やヒスパニック系らの支持をどうやって票に結びつけるかがカギとなる。

     話し合いを経てから投票などをするため拘束時間が長い党員集会と、投票に行くだけの予備選という方式の違いも大きい。

     党員集会だったネバダ州では、44歳以下の72%がサンダース氏、45歳以上の66%がクリントン氏を支持した。だが、投票率は前者が37%、後者が63%。結果は、45歳以上から支持されたクリントン氏の勝利だった。

     一方、予備選だったニューハンプシャー州では無党派層を取り込みやすかった。隣接するバーモント州選出で地の利があったこともあり、サンダース氏が圧勝した。

     今後の焦点は少数派が多い南部など。クリントン氏はネバダ州で黒人票の76%を得て圧倒。若年層が多いヒスパニックは53%がサンダース氏を支持した。

     サンダース氏は21日のCNNインタビューで「多くの黒人やヒスパニックが服役を強いられる刑事司法制度は崩壊しているというメッセージを聞いてくれるはずだ」と期待感を表明した。

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