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大阪市に7495万円賠償命令 東京地裁

祈るようにして東京地裁に入る自殺した桜宮高バスケ部主将の遺族ら=東京都千代田区で2016年2月24日午後0時40分、喜屋武真之介撮影

 2012年12月に大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将の男子生徒(当時17歳)が自殺したのは教諭だった元顧問(50)=懲戒免職=の体罰が原因として、両親ら遺族が大阪市に約1億7400万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は24日、体罰と自殺の因果関係を認め、大阪市に約7495万円の賠償を命じた。岩井伸晃裁判長は「元顧問の暴行がなければ自殺することはなかった」と述べた。市の調査や元顧問を有罪とした刑事裁判と同様の判断となった。

 訴状などによると、男子生徒は2年生だった12年9月に主将に立候補して指名されたが、直後から元顧問による叱責が増え、11月以降は「主将を辞めろ」と迫られた。12月には練習試合でのプレーが散漫なことを理由に、元顧問に顔や頭を何度も平手打ちされることが2日あり、口を切るけがをした。最後に体罰を受けた翌日の12月23日未明に自宅で自殺した。

 両親らは関東地方に転居し、13年に東京地裁に提訴した。男子生徒が自殺3日前に「キャプテンしばけば解決すると思っているのですか」などと当時の気持ちを手紙にして持っていたことから、「長期間の暴言と暴力で精神的に追い込まれた。元顧問の行為がなければ自殺しなかった」と主張。「歴代の校長や教頭も元顧問の体罰を放置してきた。監督責任は大きく不法行為に当たる」と訴えた。

 一方、大阪市側は「男子生徒は、家族の期待に応えて主将を続けたかったが、能力的に責任を果たせず思い悩んでいた。不安に耐えられなかったことが自殺の原因」と賠償責任を否定。訴訟に補助参加した元顧問も15年6月の証人尋問で「たたいて指導すればチームの士気やプレーの向上につながると思っていた。過去に自殺した生徒はおらず、男子生徒の自殺は思いもよらなかった」と予見可能性を否定していた。

 自殺を巡っては、大阪市の外部監察チームが13年2月、「元顧問の暴力が自殺の大きな要因」と認定し、市教委は元顧問を懲戒免職とした。刑事裁判でも、傷害罪などに問われた元顧問に大阪地裁が同年9月、体罰と自殺の因果関係を認めた上で懲役1年、執行猶予3年を言い渡し、確定している。【島田信幸】

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