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春闘でベア要求見送りへ マイナス金利余波

 三井住友銀行の労働組合は23日、今春闘で従業員の基本給を底上げするベースアップ(ベア)要求を3年ぶりに見送る方針を固めた。物価上昇に弾みがつかない中、マイナス金利などで本業の収益が悪化する懸念が出てきたためだ。他行も追随する可能性がある。

     銀行はマイナス金利導入後、収入に当たる貸し出し金利を低下させている。一方でコストに当たる預金金利はほとんど下げる余地がなく、貸し出しの収益低下は避けられない。物価上昇率は原油安の影響もあって0%近辺で推移しており、ベアを求める環境ではないと判断した。

     みずほ銀行の労働組合も月内に執行部案をまとめる予定。執行部内には「(マイナス金利で)足元の状況が急変した。収益に影響はある」との声があり、要求案を慎重に詰める。

     日銀は、金融緩和が企業収益の改善と賃上げをもたらし、個人消費が回復する「好循環」のシナリオを描く。黒田東彦総裁は23日の衆院財務金融委員会で、三井住友銀労組がベア要求見送りの理由の一つに挙げる物価上昇率の鈍化について「(企業や家庭が将来の物価上昇を織り込むインフレ期待が)やや弱めになっている」と説明。マイナス金利でインフレ期待を高める考えを示したが、銀行に限ればマイナス金利政策で賃上げ機運がしぼむという皮肉な形となった。【土屋渓】

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