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「グアンタナモ」閉鎖計画…大統領、議会に提出

グアンタナモ米海軍基地の場所

 【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は23日、キューバの米海軍グアンタナモ基地内の「テロ容疑者」収容施設の閉鎖と収容者の米本土への移送に関する計画を発表し、議会に提出した。米国の対テロ戦争の「負の象徴」であるグアンタナモの閉鎖は、大統領の就任当初からの宿願。任期中の公約を実現するため、閉鎖に反対する議会への説得攻勢を加速させた。

    収容者を移送

     オバマ大統領は「グアンタナモは、米国の安全保障を強めるどころか、弱めている。テロリストの勧誘プロパガンダに使われている」と演説。膨大な運用費用や、テロとの戦いに参加する同盟国との摩擦も生んだことにも触れ、閉鎖の必要性を強調した。

     国防総省が発表した計画によれば、グアンタナモに現在収容されている91人のうち、35人前後を第三国に移送し、残る収容者は米国に移送する。最大約4億7500万ドル(約533億円)を投じて米国内に施設を建設・改築し、収容する。

     グアンタナモの収容所は、2001年米同時多発テロを受けてブッシュ政権が開設。「対テロ戦争」で拘束された約800人が収容された。激しい拷問や容疑が公表されない事例もあり、米国の人権侵害の象徴となり、過激派組織などがテロを正当化する材料となっている。

     大統領は、米本土に新施設を建設すれば、グアンタナモで約4億4500万ドル(約500億円)に上る年間運営費は、最大で8500万ドル削減できると主張した。

     収容施設の候補地は13カ所あり、コロラド、カンザス、サウスカロライナ州などの刑務所や軍施設が含まれるが、予算については議会との協議で詰める。

     オバマ大統領は09年の就任当初から閉鎖の意向を表明していた。しかし連邦議会で多数を占める野党・共和党や、候補地として名前が出ている州の知事らには治安上の懸念から反対論が根強い。このため必要な予算措置が来年1月のオバマ氏の任期切れまでに議会承認を得られるかは不透明な情勢だ。

     グアンタナモ海軍基地はキューバ南端に位置し、総面積は約116平方キロ。米国が1903年に租借した。キューバは返還を要求しており、関係正常化交渉を進めるオバマ氏が3月下旬に同国を訪問する際には、グアンタナモの返還問題も協議される見通しだ。

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