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鴻海で再建決定 革新機構案退ける

シャープ支援策の比較

 経営再建中のシャープは25日開いた臨時取締役会で、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れ、同社傘下で再建を図ることを全会一致で決めた。同日午後に発表する。主力取引銀行も近く取締役会などを開き、決定を支持する方針。鴻海のシャープへの出資や今後の成長資金など買収費用の総額は6600億円規模の見通し。日本の電機大手が外資に買収で再建されるのは初めて。

 国内大手企業が外資企業から支援を受けて再建を図るケースでは、1999年のルノーと日産自動車の資本提携(出資など総額6430億円)に匹敵する規模となる。

 シャープは、成長の原動力となった液晶事業の不振で、2012年3月期に3760億円の連結最終(当期)赤字に転落、経営危機に陥った。希望退職募集などのリストラ策で立て直しを図ったが、15年3月期には2223億円の最終赤字を計上。主力取引銀行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行から借金を優先株に振り替えてもらう金融支援を受け、なおも自力再建を目指してきたが、雇用や事業を最大限守るためには鴻海の支援提案を受け入れるべきと判断した。

 鴻海は、出資や今後の成長資金として5000億円を投じるほか、主力行が持つ優先株2000億円分のうち1000億円分を額面価格で買い取る意向。「シャープ」ブランドは継続し、太陽電池を除いて事業売却はせず、若手を中心に社員の雇用も維持する方向で調整する。

 鴻海は米アップルの高級スマートフォン(多機能携帯電話)アイフォーンの組み立てを受託しているが、液晶については自社グループ製品を納入できず、シャープなどから購入して組み立てている。シャープ買収によって技術を手中に収めることで、液晶などの基幹部品も直接手掛ける企業へ転換し、利益を増やす狙いがある。また、シャープの持つ白物家電やロボット関連技術を活用し、世界の開発競争での勝利を目指す。

 シャープにとっても、年間売上高が15兆円超(15年)と巨大な鴻海傘下に入れば、部品調達面でコスト削減が可能になり、液晶パネル最大の顧客である米アップルとの交渉力も高められる利点がある。

 官民ファンドの産業革新機構も、シャープ本体に3000億円出資し、2000億円の融資枠を設けるなどの支援案を提案。以前、提携交渉で失敗した鴻海への不信感もあり、シャープ経営陣の一部では革新機構案を支持する動きがあった。しかし、鴻海の提案が成長投資の総額など全体的な条件で上回っていたことから、経営陣の多数は鴻海案の採用を主張。主力行も鴻海案を支持したため、前日に続いて開かれた25日の取締役会で、シャープの鴻海傘下入りが決まった。【浜中慎哉】

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