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「お前、ひかれたんや」重傷男性、記憶なく

暴走する車にはねられ、入院する男性=大阪市内で2016年2月26日、山崎一輝撮影

間一髪で逃れた同僚に声を掛けられて

 「正面から黒い車が突っ込んできた。生きていて良かった」。大阪・梅田の繁華街で乗用車が暴走し、通行人ら11人が死傷した事故で、頭蓋骨(ずがいこつ)骨折の重傷を負った建設業の男性(35)=大阪市=が26日、入院先の大阪市内の病院で取材に応じ、当時の生々しい状況を初めて証言した。

 男性は25日午後0時半過ぎ、大阪新阪急ホテル北側の歩道を東から西に同僚男性と歩いていた時に暴走車にはねられた。仕事現場が近くにあり、昼休みに近くの家電量販店「ヨドバシ梅田」に買い物に行く途中だった。

 歩きながら妻に携帯電話を掛けようと目線を一瞬そらした時だった。「キャー」。女性の悲鳴や叫び声が一帯に響き渡り、正面を見ると黒いプリウスが眼前に迫っていた。

 「お前、ひかれたんやで」。うっすらと意識が戻った時は歩道上に倒れ込み、間一髪で逃れた同僚に声を掛けられて初めて事故に巻き込まれたことを知った。今でも事故の瞬間の記憶がない。

 男性は頭や右半身を強く打ち、頭蓋骨骨折や右半身打撲の重傷を負った。体や手には複数のあざや擦り傷が残っている。

 夕方、妻と2〜7歳の子供4人が病室に駆け付けた。妻はずっと涙を流していた。「家族の顔を見た瞬間、生きていて良かったという思いがこみ上げてきた」

 車を運転していたビル管理会社経営の大橋篤さん(51)=死亡=は事故当時、体調異変で意識を失っていた疑いも出ている。男性は「体調不良だったとしても、直前に何らかの異変に気付いていたはずだ。早く真実が知りたい」と語った。

 一方、事故で暴走した車は、交差点西側の路肩から急発進後、約150メートルにわたって一直線に歩道まで突っ込み、ハンドルが操作された形跡がないことが捜査関係者への取材で分かった。大橋さんは病院搬送時、心臓付近の大動脈が破裂したとみられる症状もあったという。26日に遺体を司法解剖して死因を調べる。

 事故では通行人10人がはねられた。男女9人が病院で治療を受けており、大阪府高槻市の女性(28)が意識不明の重体。21〜75歳の8人が足や頭部を骨折するなどの重軽傷を負った。また、府警は死亡した50代くらいの通行人男性の身元確認を急いでいる。

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