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「適切なら延命できた」奈良地裁が賠償命令

 胃がんの告知ミスで治療が遅れたとして、2012年に死亡した奈良県橿原市の建設業、石田政裕さん(当時53歳)の遺族らが、同県大和高田市の総合病院「土庫(どんご)病院」を運営する「社会医療法人健生会」などに約1億4000万円の損害賠償を求めた訴訟で、奈良地裁(木太伸広裁判長)は25日、病院のミスを認めて約6200万円の支払いを命じた。

     判決によると、石田さんは10年2月に他の病院で胃潰瘍と診断され、同9月に土庫病院を受診。検査で胃がんと判明したが、医師が2月の検査結果を見て誤って胃潰瘍と告げた。11年9月に告知ミスが判明したが、既に末期がんで12年7月に亡くなった。

     木太裁判長は「10年9月から間もなく適切な治療を受けていれば、67歳ごろまでは延命できた高度の蓋然(がいぜん)性がある」と指摘。一方、石田さんが受けた保険適用外の先進治療の損害については「有効性が医学的根拠で裏付けられていない」などとして請求を退けた。

     石田さんの妻久美子さん(56)は「被告らの責任が明らかになったことは評価する」と話した。病院側は「判決文を見ていないのでコメントできない」としている。【塩路佳子】

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