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「アダムズ方式」容認 20年国勢調査から

アダムズ方式で衆院定数を10減すると

 安倍晋三首相(自民党総裁)は、衆院議長の諮問機関「衆院選挙制度に関する調査会」の答申を踏まえ、次回2020年国勢調査の結果を基に、人口比をより反映しやすい「アダムズ方式」による都道府県への議席配分を認める方針を固めた。衆院議員定数を10減するため、小選挙区では15年簡易国勢調査に基づき、まず区割り変更による「0増6減」の見直しを行う。アダムズ方式の早期導入を主張する民主、公明両党などがこの妥協案を受け入れるかどうかが今後の焦点になる。

 これに関連し、首相は26日の衆院総務委員会で「アダムズ方式による議席配分の見直しを伴う大規模な選挙区の見直しは、20年の大規模国勢調査の結果により行われる」と表明。「答申尊重という観点に立って、自民党内で議論が取りまとめられる」との見通しを示した。一方で、「定数削減は15年簡易調査で実施する。20年国勢調査まで先送りするようなことはない」と改めて約束した。

 総務省が26日に発表した15年簡易国勢調査の速報値を基に、289の小選挙区(現行は295)をアダムズ方式で都道府県に配分すると、毎日新聞の試算では小選挙区の「9増15減」が必要になる。東京都で4、神奈川県で2、埼玉、千葉、愛知各県で1増える一方、青森、岩手、宮城、福島、新潟、三重、滋賀、奈良、広島、山口、愛媛、長崎、熊本、鹿児島、沖縄の15県では1ずつ減る。10年国勢調査に基づく試算では「7増13減」だった。

 削減対象の県に多くの衆院議員がいる自民党では大幅な制度変更に慎重論が強く、定数1の県が生じないようにする独自の計算方法で「0増6減」を主張している。速報値を基に試算すると、青森、岩手、三重、奈良、熊本、鹿児島の6県がそれぞれ1減になる。。

 10年調査に基づき小選挙区を「0増5減」する13年の法改正により、最大格差はいったん1.998倍に縮小した。しかし、今回の速報値では、人口が最多の東京1区と最少の宮城5区の格差は2.334倍。憲法違反かどうかの目安にされる2倍を再び超えた。

 参院選挙区では、議員1人当たり人口が最多の埼玉県と最少の福井県との間で最大格差は3.075倍になった。13年参院選では最大4.77倍だったが、夏の参院選に向けて鳥取県と島根県、徳島県と高知県をそれぞれ一つの選挙区に「合区」したため縮小した。

 一方、速報値によると、昨年10月1日現在の外国人を含む日本の総人口は1億2711万47人で、10年の前回調査から94万7305人(0.74%)減った。人口が減少に転じたのは1920(大正9)年の調査開始以来、初めて。

 政府は人口1億人を将来も維持する方針を打ち出している。それを実現するには、「1億総活躍」の政策をどこまで具体化できるかが課題になる。

 39道府県で人口が減少し、11年に東京電力福島第1原発事故が起きた福島県は、過去最大の11万5458人減になった。東京、神奈川、埼玉、千葉4都県と、沖縄、愛知、福岡、滋賀の各県は10年調査から人口が増えた。【青木純、野口武則】

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