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大統領派に勢い 国会議員選挙

イラン議会の勢力
イランの国会と専門家会議の議員選挙で投票する男性。投票を待つ人の長い列ができていた=テヘランで2016年2月26日、田中龍士撮影

 【テヘラン田中龍士】イランの国会(定数290)と、最高指導者選出権を持つ「専門家会議」(同88)の同時選挙が26日、始まった。国会議員選挙はロウハニ大統領を支持する保守穏健派と改革派が、反大統領勢力の保守強硬派と争う構図。昨年7月の核合意で国際社会への復帰を果たしたロウハニ政権に追い風が吹き、世論調査によると強硬派を抑えて伸長する勢い。ただ、態度を明らかにしていない有権者が半数以上のため、情勢が変わる可能性もある。

     改革派組織「マルドムサラリ」の報道担当、ミルザババ・モタハリネジャド氏は毎日新聞の取材に「議会で多数派を構築できれば現政権に大きく道が開かれる。改革、穏健両派連合は過半数を狙う」と語った。ロウハニ師は強硬派が約3分の2を占める議会で支持を広げ、来年夏の大統領選に向けて弾みをつけたい考えだ。

     米世論調査会社「ipos」によると、投票に行くと答えた人は75%で過去最高水準。組織票を持たない改革・穏健連合には、高投票率の方が有利だ。改革派と考えが近いと回答した人は20%。穏健派は5%で、両派の合計は強硬派支持の12%を上回る。ただ、「なし」「不明」は計66%に上る。

     国会議員への立候補申請者は過去最多の約1万2000人。最高指導者ハメネイ師の影響下にある「護憲評議会」は事前審査で6229人の立候補を認めたが、1次審査で改革派約3000人のうち99%を「最高指導者への忠誠がない」などの理由で不適格と判断。最終審査でも認定されたのは少数だった。

     一方、専門家会議の選挙では、イラン革命(1979年)を主導した初代最高指導者ホメイニ師の孫、ハッサン・ホメイニ師(43)が事前審査で失格とされた。同師は改革・穏健派連合に近い立場。連合勢力は祖父のカリスマ性を継ぐ人気にあやかり、国会議員選挙で追い風が吹くことを期待したが、勢いをそがれた。ただ、事前審査に国民の不信が高まり、連合勢力には逆に好材料となっている。

     強硬派は大統領支持派の勢いを警戒する。ベテランの現職、イスマイル・コウサリ候補は毎日新聞の取材に「大統領の評判は核合意で高まった。大統領支持派の候補が多くの票を取る可能性がある」と話した。

    核合意に評価の声

     【テヘラン田中龍士】イランで国会と専門家会議の同時選挙が行われた26日、各地の投票所には投票を待つ人の長い列ができていた。テヘラン市内の投票所では、核交渉を合意に導いたロウハニ大統領の功績を評価する声が目立った。

     「今朝はもっと長い列だった。夜には再び混雑して路上まで並ぶだろう」。投票所の係員の男性は、午後2時過ぎに投票所を訪れた記者にこう話した。テヘランの場合、有権者は最大46人(国会議員30人、専門家会議16人)の名前を投票用紙に書く必要があり、記入に時間がかかる。

     投票を終えた建築家のマスウッド・タロクブさん(29)は「核合意は偉大だった。大統領を支援する候補に勝ってほしく来た。もちろん改革派に入れた」と話した。大学生のイエキタ・ベフザディさん(25)も「上層部の影響を排して、核交渉の方針を決定して成功した」と現政権を高く評価した。

     ただ、経済の本格的な再生や表現の自由拡大などロウハニ大統領が掲げた公約は道半ばで、「今後に期待する」との声が多かった。

     この日、最高指導者ハメネイ師は自ら投票し、「慎重に賢く、選択しなさい」と国民に積極的な投票を呼びかけた。

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