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「在宅介護殺人危惧」55%

追い詰められた介護者の支援に必要なこと

 介護疲れによる殺人が起きてもおかしくない−−。自分が担当した在宅の介護家族について、ケアマネジャー(ケアマネ)の半数以上はこう懸念した経験を持つことが毎日新聞と介護・ヘルスケア事業会社「インターネットインフィニティー」(東京都)の共同調査で分かった。追い詰められた介護者を助けるには、緊急時や夜間に被介護者を施設に預けられる仕組みが必要だと7割近くが訴えた。

 毎日新聞と同社は1月28日〜2月3日、同社のケアマネ向け情報サイト「ケアマネジメント・オンライン」(会員約8万人)上で、全国のケアマネにアンケートを実施、730人(男性286人、女性444人)の回答を得た。介護家族の現状についてケアマネの認識を尋ねる調査は異例だ。

 調査の結果、55%が介護家族と接する中で「殺人や心中が起きてもおかしくないと感じたことがある」と答えた。実際に介護殺人が起きたという人もいた。

 「介護者が心身ともに疲労困憊(こんぱい)して追い詰められていると感じたことがある」とした人も93%に上った。そう感じた担当家族の割合は「1〜3割」の53%が最高で、「1割未満」(32%)「4〜5割」(11%)と続いた。

 追い詰められた介護者の状態(複数回答)は「被介護者への暴力的な言動」(59%)「不眠で悩んでいた」(54%)「気分が落ち込み、笑顔や口数が減った」(51%)の順で多かった。

 こうした介護者を支えるのに必要なことを尋ねると(複数回答)、最も多かったのは「夜間や緊急時に対応できるサービスの充実」(68%)だった。「経済的支援」(62%)「介護者支援のための新たな法律の整備」(55%)が続いた。今の介護保険サービスにも夜の訪問介護や緊急時に短期間入所するショートステイがあるが、費用負担の問題や施設の人手不足から態勢は十分でないとされる。

 一方、介護者が追い詰められていると感じながら、約2割は「対応ができなかった」とした。理由(複数回答)は「どこまで関われば良いのか分からなかった」(54%)「使える在宅サービスがなかった」(43%)などを挙げた。【「介護家族」取材班】

国が介護者支える制度を

 結城康博・淑徳大教授(社会保障論)の話 在宅介護者の困難な現状だけではなく、彼らと接するケアマネの苦悩も相当に深刻なことを浮き彫りにした調査結果だ。ケアマネが介護者を支えたいと思っても、今は何もできないに等しい。介護者を支える制度を国が早急に作らないといけない。

 【ことば】ケアマネジャー(介護支援専門員)

 介護保険を使ったサービスの利用計画(ケアプラン)を作る。介護家族と毎月面接し、被介護者の状況や家族の意見からプランの更新や見直しをする。2000年の介護保険導入で作られ、都道府県が試験などで資格を与える。厚生労働省によると、全国で約16万人が働いている。

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