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「世界経済分析会合」設置へ サミットに向け

「国際金融経済分析会合」の開催を表明した安倍晋三首相=国会内で2016年3月1日午後7時6分、藤井太郎撮影

 安倍晋三首相は1日、5月の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、世界経済の情勢を議論する「国際金融経済分析会合」の設置を表明した。日銀の黒田東彦総裁や国内外の有識者らを集めて意見交換し、議長国としてサミットに備える。ただ、与野党には「2017年4月の消費税率引き上げを延期する布石ではないか」という見方もある。

     首相は国会内で「伊勢志摩サミットで現下の世界経済の情勢は間違いなく最大のテーマになる。サミットではG7のリーダーたちと、どう協調できるかを議論し、明確なメッセージを発出したい」と記者団に語り、分析会合はサミットの準備の一環だと説明した。

     原油価格下落の影響や金融市場の混乱、中国など新興国経済の見通しを主なテーマに、今月からサミットまでに5回程度開催する。政府側は首相、麻生太郎副総理兼財務相、石原伸晃経済再生担当相ら関係閣僚が出席。海外の著名な経済学者からもヒアリングする予定で、ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ氏らを招くことを検討している。

     自民党の谷垣禎一幹事長は1日、「サミットをにらんで、どういう経済、財政運営をしていくのかという観点から、議論はあってしかるべきだ」と記者団に語り、会合設置を評価した。

     ただ、首相が14年に消費税率10%先送りを決断した際には、増税の賛否を有識者から聞く「点検会合」で地ならしした経緯がある。再延期の臆測が広がるのは、分析会合が当時と重なってみえるためだ。

     首相は1日の衆院予算委員会で、「(会合は)消費増税引き延ばしのためか」という民主党議員の質問に「リーマン・ショック、大震災級の出来事がない限り、予定通り(増税を)行いたい」と答弁し、先送りを改めて否定した。一方で首相は最近、「世界経済の大幅な収縮が起きているか、専門的見地の分析も踏まえ、政治判断で決める」と増税先送りを視野に入れたかのような答弁をし始めた。これも分析会合に関する臆測の背景になっている。

     財務省は増税先送りや新たな財政出動を警戒しており、幹部の一人は「あくまでも世界経済の状況分析が目的で、消費増税時期を判断するための会合ではない」と予防線を張る。首相官邸関係者も「世界経済の動向を把握しておきたいという本当に純粋な動機」と語る。これに対し、与党のベテラン議員は「新たな経済対策を打つ準備ではないか」という見方を示した。【樋口淳也】

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