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「直下に活断層」合理的解釈 1号機廃炉強まる

北陸電力志賀原発。手前から2号機、1号機=石川県志賀町で2015年10月、本社ヘリから貝塚太一撮影
志賀原発敷地内の断層

規制委員会の有識者調査団が新たな報告書案まとめる

 北陸電力志賀(しか)原発(石川県)の敷地内断層を調べている原子力規制委員会の有識者調査団は3日、1号機の原子炉直下を通る断層について「活動したと解釈するのが合理的」とする新たな報告書案をまとめた。昨年7月にまとめた最初の報告書案では、「活動性を否定できない」としていた。新規制基準は、活断層の真上に原子炉など重要施設を造ることを認めていない。北陸電が結論を覆せなければ、1号機が廃炉になる可能性が一層強まった。

     さらに報告書案は、規制委が安全審査中の2号機の重要施設直下にある2本の断層について、「活動した可能性がある」と、より強い表現で活断層の可能性を指摘した。2号機は施設の移設などの大規模工事をしなければ審査に合格できない公算が大きくなり、再稼働は大幅に遅れる見通しだ。

     調査団は今後、正式な報告書を作成して規制委に提出する。北陸電が再稼働を目指す場合、規制委が安全審査で改めて活断層に該当するかどうかを判断する。審査で活断層と判断されれば評価が確定し、1号機は廃炉になる見込み。北陸電は1号機も審査を申請する方針で、北陸電が審査で結論を覆す新たなデータを提示できるかが焦点になる。

     断層は、1号機の直下を走る「S−1」(長さ780メートル)▽2号機の冷却用の海水を流す配管の直下にある「S−2」「S−6」(同計550メートル)の3本。北陸電はいずれも「活動性はない」と主張していた。調査団は昨年7月、「活動性は否定できない」とする報告書案をまとめた後、別の専門家から意見を聞いていた。【酒造唯】

    志賀原発

     石川県志賀町にある北陸電力唯一の原発。1号機(54万キロワット)と2号機(135.8万キロワット)がある。1993年に営業運転を開始した1号機は、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型(BWR)。2006年運転開始の2号機は制御棒の駆動方法などを改良した改良型沸騰水型(ABWR)。ともに11年3月から停止中。1号機では99年、定期検査中の原子炉が臨界になる事故があったが、隠していたことが07年発覚した。北陸電力は14年8月、2号機の再稼働に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請している。

    北陸電力志賀原発を巡る主な動き

    1993年 7月 1号機が営業運転開始

    2006年 3月 2号機が営業運転開始。2号機運転差し止め訴訟で、金沢地裁が運転差し止め判決

    2007年 3月 定期検査で停止中だった99年に1号機が操作ミスなどで臨界状態になったにもかかわらず、国に報告せず隠蔽(いんぺい)していた事実が発覚

    2009年 3月 2号機運転差し止め訴訟で、名古屋高裁金沢支部が1審判決を取り消し

    2010年10月 2号機運転差し止め訴訟で、最高裁第1小法廷が住民側の上告を棄却。2審判決が確定

    2011年 3月 東日本大震災。福島第1原発事故

    2012年 7月 経済産業省原子力安全・保安院の専門家会合で、1号機直下の断層について「活断層の可能性が濃厚」との指摘が相次ぐ。保安院が敷地内断層の追加調査を指示

    2013年12月 北陸電が1号機直下の断層は「活断層でない」とする最終報告書を原子力規制委に提出。1.4キロ東の福浦断層については活断層との可能性を認める

    2014年 2月 原子力規制委の有識者調査団が敷地内断層を現地調査

    2015年 4月 有識者調査団が2度目の現地調査

          7月 有識者調査団が1号機直下の断層について、「活動した可能性を否定できない」とする報告書案を作成

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