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国防費7〜8%増…6年ぶり1桁伸び 16年予算案

 【北京・石原聖】中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)の傅瑩・報道官は4日、北京の人民大会堂で記者会見し、2016年予算案での国防費の伸び率が前年比「7〜8%になる」と述べた。伸び率が2桁にならないのは10年以来6年ぶり。予算案は5日に開幕する全人代に提出される。

     景気減速を受けた今年の経済成長率目標は「6.5〜7%」になる見通し。国防費の伸び率は成長率目標を上回っており、軍拡路線に変化がないことを浮き彫りにした。

     具体的な予算額は5日に公表される。中国の国防費は1989年以降、2010年を除いて2桁増を続けてきた。10年は、前年に建国60周年の軍事パレードがあって膨れあがった反動だったとされる。

     中国の昨年の国防費は前年実績比10.1%増の8868億9800万元(約15兆4000億円)だった。米国に次ぐ世界2位の規模で、日本の16年度の防衛予算案(5兆541億円)の約3倍となる。

     中国の昨年の経済成長率は、目標値を下回る6.9%にとどまった。今年に入ってからも景気の減速傾向が続いている。こうした事情に加え、30万人の人員削減を含む軍改革が国防費の伸びを鈍化させた。

     ただ、中国の国防費は不透明さが指摘されている。国防関連の費用は科学技術分野の予算にも含まれ、実際の国防支出は1.5〜3倍になるとみられる。習近平指導部が進める軍改革も、軍のスリム化で浮いた費用を情報ネットワークの整備や最新兵器に充て、米軍並みの運用を可能にする体制強化が目的だ。

     傅報道官は会見で、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島での埋め立てについて「地域の平和維持に資するものだ。これを軍事化とは言わない」と正当化した。

     傅報道官はさらに「南シナ海に最新鋭の戦闘機や軍艦を最も多く派遣しているのは米国だ」と指摘し、海軍艦船の60%をアジア太平洋地域へ移すという米国の政策を「軍事化ではないのか」と批判。「南沙諸島の近くまで米国が軍艦を派遣して武力を誇示している。大部分の中国人がそう感じている」と不快感を示した。

     軍拡路線と南シナ海の軍事拠点化の関係についての質問には、「国防建設の需要」「経済発展と財政」の両方を勘案して決めると説明するにとどめた。

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