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温室ガス26%減へ、政府30年目標案提示

 政府は4日、国内の温室効果ガス削減を進める「地球温暖化対策計画」の案を示し、環境、経済産業両省の合同審議会で大筋了承された。「2030年に13年比26%減」という日本の目標を達成するため、30年までに、新車販売に占める電気自動車など次世代自動車の割合を50〜70%にする▽住宅やオフィスの照明を全て発光ダイオード(LED)など高効率のものに切り替える−−などの具体的な目標を盛り込んだ。昨年末に採択された地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」批准に向けた国内対策の基盤となる。

     対策計画は地球温暖化対策推進法に基づき、初めて策定される。意見公募を経て、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)までに閣議決定する。

     政府案によると、将来の削減目標として、短期「20年に05年比3.8%以上減」▽中期「30年に13年比26%減」▽長期「50年に80%減」−−を掲げた。パリ協定に基づく国際公約である中期目標については、部門別に、業務・オフィス39.7%▽家庭39.2%▽運輸27.5%▽産業6.5%−−の削減目標を掲げた。

     対策として、30年までに、次世代自動車やLEDの普及・拡大のほか、家庭用燃料電池(エネファーム)を530万台導入することや、家庭でエネルギーの使用状況を表示し、空調や照明の省エネを促す管理システムをほぼ全ての住宅へ普及させるなど、家庭の省エネ化を推進する具体例を盛り込んだ。

     20年以降の世界の地球温暖化対策のルールを定めたパリ協定には、将来的に「世界全体の排出量をできるだけ早く頭打ちにし、今世紀後半に排出を実質ゼロ」にすることを目指すことが盛り込まれている。こうした大幅削減の必要性を考慮し、政府内で記載に賛否があった長期目標が盛り込まれた。

     一方、短期目標については、従来の「20年までに05年比3.8%減」から数値の上積みを見送った。従来目標は、東京電力福島第1原発事故後の13年11月、原発稼働ゼロを前提に政府が策定。国際的には消極的と批判されていたが、今後も大幅な原発再稼働が見込めないため、「以上」を入れるだけにとどまった。【渡辺諒、大場あい】

    地球温暖化対策計画案の骨子

    ・2020年に温室効果ガスを05年比3.8%減以上、30年に13年比26%(05年比25.4%)減、50年までに80%減を目指す。

    ・企業などは自主的に温暖化対策計画を策定し、実施状況を点検する。特に排出量の多い企業などは、具体的な数値目標を盛り込んだ計画を策定し、公表するよう努める。

    ・30年までに家庭やオフィスの照明を全て発光ダイオード(LED)など高効率のものに切り替える。

    ・再生可能エネルギーの最大限の導入拡大と国民負担抑制を両立させる。

    ・安全性が確認された原子力発電所の再稼働を進める。

    ・政府は年1回、対策の進捗(しんちょく)状況を点検し、インターネットなどで公開。少なくとも3年ごとに目標値や対策を精査し、必要に応じてこの計画を見直す。

     【ことば】地球温暖化対策推進法

     京都議定書の採択(1997年)を受け98年に成立した。地球温暖化防止を目的に、国、地方自治体、事業者、国民の責務や役割を定める。国は、この法律に基づき京都議定書目標達成計画を策定。2005年の改正で一定量以上の温室効果ガスを排出する事業所に、排出量の算定と国への報告を義務づけ、国が報告内容を公表する制度が導入された。13年の改正で京都議定書目標達成計画に代わる地球温暖化対策計画の策定が盛り込まれた。

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