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6.5%成長に決意…失速回避へ改革強化

中国の成長率目標と実績の推移(単年)

 【北京・井出晋平】中国の国会に当たる全国人民代表大会が5日開幕した。李克強首相は2016〜20年の5カ年計画の経済成長率の目標を年平均6.5%以上に設定し、前回の5カ年計画の7%から引き下げると表明した。中国の景気減速に世界経済が揺さぶられる中、過剰設備の解消などの改革を強く打ち出し、景気失速を避けながら安定成長への軟着陸を目指す考えを示した。

     李首相は全人代の開幕式で読み上げた政府活動報告で「関門さえ突破すれば、中国経済は必ずや不死鳥のごとくよみがえり、再び光り輝くことができる」と訴えた。「関門」とは、投資に依存した成長から消費主導に転換するための構造改革を指す。

     中国は08年のリーマン・ショック後に4兆元(約68兆円)の大型景気対策を実施。過剰な公共投資が行われた結果、各地に人の住まないゴーストタウンが出現し、生産拡大に走った鉄鋼業や石炭業などでは「作りすぎ」の過剰生産に陥り収益が悪化した。実質的に破綻しているにもかかわらず生産を続ける「ゾンビ企業」が数多く存続しているのは、失業者が出るのを恐れる地方政府が補助金で支え続けているためだ。

     こうした経済のひずみの中、中国の15年の成長率は前年比6.9%と25年ぶりの低水準に落ち込み、2年連続目標割れとなった。李首相はこの日、過剰生産の解消を進める方針を強調。「ゾンビ企業に適切に対処する」と、「ひずみ」からの脱却に向けた決意を示した。

     ただ、改革を断行すれば、失業者は300万人以上に上るとの試算もある。今回、失業者対策として1000億元(約1兆7000億円)の基金を創設する方針も示されたが、社会の安定が揺らげば、消費拡大もおぼつかなくなる。16年の成長率目標を前年比「6.5〜7%」と幅のある異例の設定にしたのは、目標割れを防ぐための苦肉の策とも言える。李首相は財政政策で景気下支えを図る方針だが、景気対策が改革を遅らせる懸念もある。

     改革と安定の両立を求める政策運営はかつてないほど難しさを増している。習近平指導部にとっては正念場の5年間となりそうだ。

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