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アーノンクールさん86歳=古楽演奏追究の名指揮者

ニコラウス・アーノンクールさん=林喜代種氏撮影

 作品が生まれた時代の響きを追究する古楽演奏のパイオニアで、オーストリアの世界的指揮者、ニコラウス・アーノンクールさんが5日、死去した。公式ウェブサイトで家族が明らかにした。86歳。

 ベルリンで音楽好きの貴族の家に生まれ、幼少期からチェロをたしなんだ。一時は人形劇に熱中し劇団を旗揚げするが、フルトベングラー指揮のベートーベン交響曲第7番に感銘を受け音楽家となることを決意。ウィーン国立音楽院を経て、1952年にチェリストとしてウィーン交響楽団に入団した。

 音楽院在学中から歴史的楽器を研究。「理論上、音楽はみな、作曲された時代の楽器でこそ最良の演奏ができる」と考え、53年、バイオリニストの妻らと古楽器演奏集団「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス」を結成した。厳密な時代考証に基づき、モンテベルディやバッハ、ヘンデル、ハイドンなどの作品を作曲当時の方法で演奏、元来の姿をよみがえらせた。

 また、グスタフ・レオンハルトとともにバッハのカンタータの全曲録音を完成させ、芸術分野のノーベル賞とされるエラスムス賞を80年に受賞した。

 その後、レパートリーをベートーベンやブラームス、ヨハン・シュトラウスやベルディなど古典派からロマン派にまでひろげ、近年ではバルトークも指揮。ウィーンフィルやベルリンフィルに客演した。

 「時差嫌い」のため来日は少ないが、2005年に京都賞を贈られた際、25年ぶりに来日して話題となった。

 昨年12月、体力低下を理由に引退を表明した。

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