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温暖化対策計画 真の省エネ大国目指せ

 政府の地球温暖化対策計画案がまとまった。温室効果ガスの排出量を2030年までに13年比で26%減らす国際公約を実現するための具体策を示している。温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の批准に向けた国内手続きの基盤ともなる。

     国民からの意見公募を経て、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)までに閣議決定する。

     昨年末に採択されたパリ協定は、産業革命前からの世界の平均気温の上昇を2度未満にするため、今世紀後半には世界の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを打ち出した。化石燃料に依存する文明からの脱却を迫るものだ。

     対策が遅れるほど「2度未満」の達成は難しくなり、コストも増す。計画案は温室効果ガスの排出を「50年までに80%削減」する目標も明記した。パリ協定の長期目標に歩調を合わせるのは当然である。

     計画案には、住宅やオフィスの照明を発光ダイオード(LED)など高効率のものに置き換える▽新車に占めるハイブリッド車や燃料電池車など次世代自動車の比率を5〜7割に高める▽家庭用燃料電池(エネファーム)を530万台導入する−−などの目標が盛り込まれた。

     火力発電の高効率化や再生可能エネルギーの導入も促進する。

     ただし、これらはあくまでも30年までの目標に過ぎない。長期目標を実現するには、今ある施策の積み上げだけでは不十分で、技術革新や国民の生活様式の転換など大胆な変革が欠かせない。

     まずは、日本の省エネ技術や生産効率は世界最高水準だという認識に安住しないことが大切だ。

     日本は確かに、国内総生産に対する温室効果ガス排出量の割合で比べると、少なさで世界の先頭グループにいる。ところが、改善のスピードは欧米諸国の方が速く、今や英国やフランスに抜かれている。

     製造業の比率が高く、産業構造が似ているドイツは排出量の割合が日本と同水準だが、経済成長と温室効果ガスの排出削減を同時に実現している。とりわけ、再生可能エネルギーの導入量をこの10年ほどで急拡大させている。

     政府は技術革新に向け、有望分野に重点投資する「エネルギー・環境イノベーション戦略」を策定中だ。こうした施策に、炭素税や排出量取引などの制度を組み合わせ、排出削減の取り組みを後押ししたい。

     省エネ技術の高度化や付加価値の高い製品の開発が進めば、国際競争力の向上にも結びつくはずだ。

     長期目標の達成には、温暖化対策と経済成長や社会構造の変化への対応を両立することが重要だ。

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