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「報酬増」条例案可決 市長、再議権行使へ

河村たかし名古屋市長(左奥)が手を挙げて抗議する中、市議の報酬を増額する条例案が賛成多数で可決された本会議=名古屋市中区で2016年3月8日午後3時58分、木葉健二撮影

 暫定的に年800万円となっている名古屋市議の報酬を年1454万円に増やす条例案が8日、市議会本会議で自民、民主、公明の3会派の賛成多数で可決された。報酬半減を公約としていた河村たかし市長は拒否権にあたる再議権を行使する方針を明らかにしたが、3会派の議席は3分の2を占め再可決される見通し。河村市長は市議会の解散請求(リコール)も視野に入れた署名活動に協力するなど抗戦の構えだ。

     可決された条例は、市議報酬を元に戻した上で15%カットする内容。同時提案の議員定数(75)を7減する条例案も可決された。

     討論で、共産の山口清明氏は「定数削減とセットだが、全市議への報酬総額は増え、焼け太りだ」と反対した。公明の田辺雄一氏は「15%カットは、(京都、大阪など)旧5政令市で最大の削減率になる」と反論した。

     採決で両案が可決されると、河村市長は「とんでもない」などと声を荒らげた。立ち上がって藤沢忠将議長の机をたたき、「言論の府なのに、手はいかん」などと注意を受ける場面もあった。採決前には、年800万円を恒久化する条例改正案を河村市長が提案したが、3会派は反対しており、廃案となる見通し。

     市議報酬を巡っては、2011年の市議会のリコール成立と出直し市議選後の同4月に、半減条例を河村市長が提案し、期間を「当面の間」とすることで議会も全会一致で可決した。ただ、3会派は昨年4月の統一地方選で、議席の3分の2を獲得したことから、見直し議論を始めた。3会派は河村市長に有識者審議会への諮問を求めたが拒否されたことなどを理由に、「必要な手続きを踏んだ」として、委員会審議を経ずに本会議で採決された。【駒木智一、清藤天】

    河村市長の動き、3会派読み違え

     8日に可決された名古屋市議の議員報酬を約650万円増額する条例案を提出した自民、民主、公明の3会派は当初、河村たかし市長が静観すると読んでいた。

     背景には、河村市長肝いりの名古屋城天守閣の木造復元構想がある。事業を進めるには議会の同意が必要だ。昨秋の議会改革推進協議会で市議報酬の増額が議題に上がった際、感想を求められた河村市長は「議論を見守る」と慎重な言い回しに終始した。3会派は「議会との関係正常化に向けたシグナル」と受け取り、木造復元事業への協力姿勢を見せつつ、報酬増の提案に踏み切った。ところが河村市長は、再議に加えて議会のリコールの可能性にも言及した。再び政争が始まる可能性を見せている。自民のベテラン市議は「市長と議会がけんかを続ける状態には戻りたくない」と胸の内を明かした。

     市議会リコールに必要な署名は32万7678人。ハードルは高い。ただ、民主ベテラン市議は「5年前も無理だと思っていた。結局、出直し選で多くの仲間を失った」と振り返る。3会派は、報酬に関する審議会の開催を再び市長に求める方針だ。【駒木智一】

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