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「朝鮮半島は一触即発」 弾力的に協議の意向

 【北京・石原聖】中国の王毅外相は8日、北京で開かれている全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせて記者会見し、朝鮮半島情勢について「一触即発で火薬のにおいが充満している」と危機感を示した。そのうえで「(6カ国協議の)3者でも4者でも、ひいては5者でも、核問題の交渉再開に有益なら我々は開放的な態度を取る」とし、弾力的な枠組みで協議を進める意向を明らかにした。

     北朝鮮の核・ミサイル実験、国連安保理の制裁決議、米韓合同軍事演習などで朝鮮半島情勢は緊迫している。王外相は「最大の隣国として半島の安定が根本的に破壊されるのを座視することはない」と述べ、各国に自制を促した。さらに「問題の最終的な解決には包括的な施策と病状に合わせた投薬が必要だ」と訴え、非核化と平和協定締結の並行協議の意義を強調した。

     王外相が3〜5カ国の協議に言及した背景には、かつて北朝鮮が6カ国協議で「3者(米中朝)または4者(米中韓朝)による朝鮮戦争終戦宣言の協議」を提案した経緯があり、これに配慮したとみられる。一方、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が北朝鮮を除く5カ国の協議開催を呼びかけたこともあり、各国の意向を推し量りながら対話を促す方法を模索している様子をうかがわせる。

     日中関係に関しては「日本の政府や指導者は『関係を改善したい』と声を上げる一方、至る所で中国に対して面倒になることを引き起こしている」との認識を示し、「典型的な裏表のある人のやり方だ」と批判した。

     王外相はまた、関係改善が進まない点について「病根は日本の為政者の対中認識の問題にある」と述べ、「中国の発展に直面し、いったい中国を友とするのか敵とするのか、パートナーかライバルなのか。この問題を真剣に考え、はっきりさせてほしい」と訴えた。

     日本は南シナ海問題で米軍の「航行の自由」作戦を支持しており、北朝鮮制裁決議案を巡っても米韓と連携しながら制裁に慎重な中国に圧力を加えた。王外相の対日批判は、こうした経緯を念頭に置いているとみられる。

     日中間では昨年11月、閣僚級の日中ハイレベル経済対話を今年の早い時期に開催することで合意したが、日本政府関係者によると中国は難色を示すようになっているという。北朝鮮問題で日本が求めた外相の電話協議にも中国は応じていない。

     中国の景気減速を受け、「地方政府からは日本企業の撤退を懸念する声も出ている」(北京の外交関係者)という。だが王外相は駐日大使を務めた日本通だけに、国内から「融和的だ」との批判の声が高まらないように関係強化に慎重になっているとの見方が強い。

     一方で、「中国が大国外交を展開しているのに、日本はアジアの中心に従おうとしない。それが中国の外交当局には不満なのだ」(国際政治が専門の学者)と大国意識の裏返しという指摘もある。

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