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引き上げ了承…低金利で運用難の恐れ

 政府の郵政民営化委員会(委員長・増田寛也元総務相)は9日、ゆうちょ銀行の預け入れ限度額を現行の1000万円から1300万円に、かんぽ生命の限度額を1300万円から2000万円に引き上げる政府の政令改正案を了承した。4月から引き上げられる見通し。ただ、日銀のマイナス金利政策導入による長期金利の低下で、金融機関の国債による運用難が見込まれている。限度額引き上げで貯金の流入が進むと、今後のゆうちょ銀の資金運用が厳しさを増す可能性もある。

     ゆうちょ銀は昨年12月末時点で84兆円と巨額の国債を保有し、総資産に占める割合は約41%にのぼる。業務規制があるため融資が原則できないゆうちょ銀は、国債からの利息収入に大きく依存してきた。ただ、低金利が長期化して国債からの利息収入が減少傾向にあることから、ゆうちょ銀は、外資系証券から運用責任者を招き、外国債券や社債などに投資するなど、運用を多角化して収益の向上を目指してきた。

     マイナス金利政策導入で、長期金利低下に拍車がかかる中での限度額引き上げになるため、日本郵政幹部は「極端に貯金が増えないように監視しながら、国債保有を落とすペースを速める必要があるかもしれない」と話す。増田委員長は9日の記者会見で、マイナス金利政策の影響について「金融界としては、長期的な視点で運用を変えていく必要がある」と指摘した。

     民営化委は昨年末、日本郵政傘下の金融2社の限度額引き上げについて妥当とする意見書を公表。これを受けて、金融庁と総務省が関係政令の改正手続きを進めていた。【工藤昭久】

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