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推薦枠維持へ厳格基準…報告書

記者会見で説明する府中町立府中緑ケ丘中学校の坂元弘校長(右)と同町教委の高杉良知教育長=広島県府中町で2016年3月8日午後10時55分、山田尚弘撮影

 広島県府中町立府中緑ケ丘中3年の男子生徒(当時15歳)が自殺した問題で、学校が昨年11月、非行歴評価の対象年次を広げて推薦基準を厳格化したのは、進学した生徒が問題を起こして高校から推薦枠を取り消されることがないよう、高校との関係維持を優先した結果だったことが学校側のまとめた報告書で分かった。報告書は「学校の規律維持を優先した。生徒一人一人の成長を考慮しなければならないという意識が足らなかった」としている。

報告書「成長考慮が不足」

 基準変更は、昨年5月ごろから3年生の担当教諭で構成する学年会で協議された。学校では以前、推薦基準を緩めていた時期があり、進学した生徒が問題を起こして翌年から高校に推薦枠を取り消されたことがあった。

 自殺した生徒が在籍した今の3学年は、入学当初から教師への暴力など多くの問題行動があった。学年会では「学校として推薦するのだから、触法行為は1回でもやってはいけないのではないか」「触法行為があっても、その後頑張っている生徒は対象にしたい」と意見が衝突。最終的に「3年間真面目に努力してきた生徒を推薦することが、高校の信頼に応えることになる」と厳格化を決めた。

 報告書は「規律維持を求めるあまり、過ちを犯した生徒を排除するような指導になっていたのではないかと猛烈に反省している」と結論付けた。

 加藤誠之・高知大教育学部准教授(生徒指導論)は「少年法でも問われない中学1年生の非行歴を高校の推薦基準にすることはおかしい。14歳未満の非行歴が将来を左右することがあってはならないし、他の生徒や高校への配慮が最優先であってはならない」と話している。【安高晋、高橋咲子】

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