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一緒に巣立ちの日…卒業式に友人が遺影を

卒業式に参列するため、学校の校門をくぐる卒業生の保護者たち=広島県府中町で2016年3月12日午前8時56分、山田尚弘撮影

「式をダメにしてやる」の脅迫電話に警察官が警戒

 誤った万引き記録に基づいて進路指導を受けた中学3年の男子生徒(当時15歳)が自殺した広島県府中町の町立府中緑ケ丘中学校で12日、卒業式があった。校長から男子生徒の自殺が打ち明けられた全校集会からわずか3日。男子生徒の同級生217人は、戸惑いと不安の中で巣立ちの日を迎えた。

 町教育委員会には卒業式前の9日、「式をダメにしてやる」などの脅迫電話があった。学校周辺は卒業式の朝から警察官らが警戒する異様な雰囲気となり、同級生からは「いろいろな思いがあるけど、卒業式を迎えられてホッとしている」などの声が聞かれた。

 男子生徒の両親も式に参列。両親の要望を受けた友人が、男子生徒のほほ笑んだ遺影を抱えて入場し、卒業生と一緒に設けられた席上に置き、全員で黙とうをささげた。

 坂元弘校長は式辞で、男子生徒の死を「学校としても痛恨の極み。深く反省するとともに、彼にもこの場にいてほしいと心から思っています」と話した。

 学校側は「男子生徒とともに3年生たちを送り出したい」との強い思いから、両親の了承を得て男子生徒にも卒業証書を授与した。式で男子生徒の名前が読み上げられると、クラスの全員が代わりに返事をした。体調不良で7日から休養している担任は、この日も欠席し、卒業のメッセージだけが読み上げられた。式後は、両親に同じクラスの生徒が作った折り鶴が渡され、同級生の一人は「両親から『いつまでも覚えていてね』と声をかけられた。一緒に卒業したかった」と話した。

 学校は男子生徒が自殺した昨年12月8日に校長、教頭ら5人の職員からなるプロジェクトチームをつくり、関係者に聞き取りを行うなどして調査報告書をまとめた。全校生徒からも自殺直前の男子生徒の様子などを聞くため、今月10日にアンケート用紙を配布し回収した。回答をもとに、必要に応じて生徒らに追加調査のための面談をするという。【石川将来、真下信幸、高橋咲子】

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