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「お父さんおはよう」保育士目指す19歳女性

保育士を目指す田河原由さん=盛岡市の盛岡医療福祉専門学校で2016年1月14日、佐々木順一撮影

 「お父さんおはよう。行ってきます」。盛岡市の盛岡医療福祉専門学校で保育士を目指す田河原由(たがわら・ゆう)さん(19)は学生寮を出る時、必ず声をかける。

     東日本大震災から5年。岩手県田野畑村で被災した父誠さん(当時45歳)は今も行方不明のまま。登校前にあいさつするのは誠さんの写真だ。誠さんは地元で子どもたちにバレーボールを教えていた。田河原さんが子どもに関わる仕事を選んだのは父の影響だった。

     空を見上げると、父と見た景色を思い出し、つい独り言が出る。「どこにいるの。早く帰ってきてよ」。今の自分に父は何と声をかけるだろうか。「悔いのないように、やりたいことを頑張りなさい、かな?」

     父が「津波にのまれたようだ」と聞き、駐車場でひとり隠れて泣いた。あの日から5年、成長した姿を見てほしいと思う。「もう、ひとりで盛岡を歩けるようになったんだよ」。空を見た。【佐々木順一】

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