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紛争処理室を改編 TPP発効に備え

 外務省は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の発効に備え、経済局の世界貿易機関紛争処理室(8人体制)を国際経済紛争処理室に改編し、来年度から十数人体制に増員する方針を固めた。TPPでは投資家を保護するため加盟国との紛争解決手続き(ISDS)が定められている。日本に進出する海外企業が制度を利用して政府に損害賠償を求めるケースを想定し、事例や判例を基に対策を検討する。

     投資家や企業が投資先の国で不公平な扱いを受けた場合、ISDSによって、世界銀行傘下の投資紛争解決国際センターや国連国際商取引法委員会などの仲裁機関に相手国を訴えることができる。提訴期間を3年半に制限し、情報公開を義務付けるなど「乱訴」を防ぐ一定の措置はあるものの、国際仲裁は上訴の仕組みがない「一発勝負」のため、政府にとってリスクは小さくない。

     日本は既に多くの投資協定にISDSを盛り込んでいる。政府が訴えられたことはこれまでにないが、「訴訟大国」の米国も加盟するTPP発効後は、政府が対応に追われるのではないかという指摘が国会審議などで出ている。

     改編する国際経済紛争処理室は、TPPに加え、交渉中の日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)などにも対応する。同省は、日本の企業が他国政府を訴える場合には情報提供などの支援を実施する。

     法務省も4月以降、訟務局内に新組織を設ける方針。岩城光英法相は「わが国が国際紛争に巻き込まれるリスクは増大している。国内裁判で培った知見やノウハウを関係省庁に提供する」と述べており、両省は連携を強化する。【仙石恭】

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